...参覲交代(さんきんかうたい)の途次(とじ)旅宿(りよしゆく)へとまると...
芥川龍之介 「雑筆」
...その真理に達するの途次にあるものなり...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...東照神君(とうしょうしんくん)の御霊(みたま)詣での途次(とじ)...
辰野九紫 「青バスの女」
...後藤さんが帰省の途次立寄るといふ...
種田山頭火 「其中日記」
...其の途次氷川神社の境内を過ぐ...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...わたくしが亡友井上唖々子(ああし)と相携(あいたずさ)えて散策の途次...
永井荷風 「枇杷の花」
...我が偏奇館この空地を去る事遠からざれば散策の途次必ず過ぎて夏の夕には緑蔭に涼風を迎えて時に詩を読み...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...漫歩の途次、思いかけずその処に行き当ったので、不意のよろこびと、突然の印象とは思立って尋ねたよりも遥に深刻であった...
永井荷風 「元八まん」
...彼らの一行が測量の途次茫々(ぼうぼう)たる芒原(すすきはら)の中で...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...山桑を優曇華の実と名づけたり先生いかに寂しかりけん尾崎咢堂先生の軽井沢の莫哀山荘は夫妻が吟行の途次必ず立ち寄る処で...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...伊太利旅行の途次...
堀辰雄 「リルケ年譜」
...かの堀部安兵衛武庸も八丁堀の浪宅から高田馬場へ駈け付けの途次...
正岡容 「我が圓朝研究」
...冢尾の二人は筑前の亀井南溟の塾に往く途次におとづれた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...全度帰郷の途次寄り道をすることになったのだった...
矢田津世子 「茶粥の記」
...途次に九十九箇所の王子祠を拝し...
柳田國男 「地名の研究」
...杉本健吉氏と狩野近雄氏を加え自動車にて途次の史蹟を訪いつつ夜京都に着く...
吉川英治 「年譜」
...細川家の藩老が微行(しのび)の途次に立寄ったと報告されるだけでも徳川の心証を悪くしよう...
吉川英治 「宮本武蔵」
...オルガンチノたちが帰京してから十日の後、一五七七年の三月に、信長は三人の子を同伴して、雑賀遠征の途次、京都に寄った...
和辻哲郎 「鎖国」
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