...透間風がそこらじゅうから吹き込んで来て...
モオパッサン 秋田滋訳 「初雪」
...仕懸けて穴へ導くにて透間より月の照射(さす)なり...
泉鏡花 「活人形」
...透間に射(さ)し入る日の光は...
泉鏡花 「婦系図」
...透間(すきま)を通して窓の中を覗いた...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...これに透間(すきま)なく竹簀(たけす)をわたして墻(かき)のごとくになし...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...浜の堤(つつみ)の両側に背丈よりも高い枯薄(かれすすき)が透間(すきま)もなく生え続いた中を行く...
鈴木三重吉 「千鳥」
...本當に人を馬鹿にしてゐる」と考へながら雨戸の透間の白んでゐるのを見て又空閨に二度寢をする...
高濱虚子 「俳諧師」
...蘆荻(ろてき)の透間(すきま)をさがして...
中里介山 「大菩薩峠」
...お嬢様じゃありませんか」お雪ちゃんが指したところの林の透間を米友が見ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...またひょっこりとそこいらの戸の透間からやって来ないとも限らん...
中里介山 「大菩薩峠」
...その透間のない座構え...
中里介山 「大菩薩峠」
...枳垣の透間から罌粟畑が見えた...
原民喜 「潮干狩」
...窓掛けの透間から差しこむ光線の縞(しま)の中で...
久生十蘭 「キャラコさん」
...二階三階の内は二階三階の檐も皆長提灯を透間(すきま)なく掛けて居る...
正岡子規 「熊手と提灯」
...傍らにも少しも透間がない...
正岡子規 「死後」
...鼻たれの兄と呼ばるゝ夜寒かなふと眼を開けば夜はいつしか障子の破れに明けて渋柿の一つ二つ残りたる梢(こずえ)に白雲の往き来する様など見え渡りて夜着の透間に冬も来にけんと思わる...
正岡子規 「旅の旅の旅」
...丁度物の透間にゐる昆虫を殺すやうな工合である...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...物の具に透間(すきま)あらすな...
吉川英治 「源頼朝」
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