...けれどもあの透きとおるような海の藍色(あいいろ)と...
有島武郎 「一房の葡萄」
...静かに透きとほるやうな声で...
薄田泣菫 「茶話」
...孔明のえらさは透き徹ったえらさだ...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...始めて蝋(ろう)が固まったように透き徹(とお)って来る...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...どこもかしこも透き通るやうで...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...河上に漂う透きわたった靄(もや)や...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...――と姉から譲られた筆洗を友として草双紙の透きうつしからはじめて粉本の絵のやさしいのを拾ひがきにかくやうになつた...
中勘助 「銀の匙」
...その透きとおる襖をとおして彼方(かなた)の室を見ると(この時は竜之助のみがそれを見るのです)そこに丸髷(まるまげ)に小紋を着た女房が一人...
中里介山 「大菩薩峠」
...さながら透きとおるほどに見えたからなのでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...透きうつしが利(き)きますし...
中里介山 「大菩薩峠」
...透き徹(とお)るような清廉な娘でした...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...透き徹るやうな頬...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...美しく透き徹るような襟足と...
野村胡堂 「身代りの花嫁」
...日とともに透きとおるのを見つめていたのだ...
本庄陸男 「石狩川」
......
山川登美子・増田雅子・與謝野晶子 「恋衣」
...この透き通るような額の浄らかに澄んだ中を...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...薄赤いものを透きとおらして...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...青い静脈を透きとおらした両手を...
夢野久作 「暗黒公使」
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