...悉く透き徹(とほ)りたる紙もて製したる燈籠を懸け連ねたるが...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...それは年の頃十四五の綺麗な少女で指輪も腕釧(うでわ)も透きとおった影の映りそうな水晶であった...
田中貢太郎 「水莽草」
...透きとおるばかりに冷たく蒼ざめ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ」
...只指井が益々透き通るほど青白い顏をして...
徳田秋聲 「媒介者」
...竜之助の頭は氷のように透きとおる...
中里介山 「大菩薩峠」
...透きとおるような美人というよりは...
中里介山 「大菩薩峠」
...陽がいつぱいでした彼女が頸かしげると彼女の耳朶(みみのは)陽に透きました...
中原中也 「山羊の歌」
...透き通る波の中をあちらこちらと泳いでいるのが鮮やかに指さされました...
夏目漱石 「こころ」
...この女の透き徹るような真珠色の肌からは...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...(六月×日)美しい透きとおった空なので...
林芙美子 「新版 放浪記」
...ある午後、彼の眼の前には、透きとおった、美しい、少し冷やかな空気が真二つにはり裂け、その底にずしんと坐っている妻の顔があった...
原民喜 「秋日記」
...透きとほるやうに蒼白(あをしろ)きがいたましく見えて...
樋口一葉 「うつせみ」
...濁って不透明な群集の中から明るく透きとおるように浮き出していた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...彼女のからだが他の処女(をとめ)のやうには透きとほつて見えないことに気がついた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
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室生犀星 「抒情小曲集」
...10920それは透き徹(とお)ったヴェネチアの玻璃(ビイドロ)で...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...金剛石の透きとほる如く...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...その透きとおったような...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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