...飛び去りえざりける羽影(はかげ)の透きて見ゆるその厚氷を...
ステファンヌ・マラルメ Stephane Mallarme 上田敏訳 「白鳥」
...あすこに二尺四方ほどの透き通ったところがあるでしょう...
江戸川乱歩 「影男」
...透き通って見えるような...
江見水蔭 「丹那山の怪」
...お許し下さいませ」心中の深い苦悶が透き徹(とお)らんがばかり蒼褪(あおざ)めた顔にありありと刻まれて...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...透き通るように白いその顔にあるどの細い真直な線も...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
......
峠三吉 「原爆詩集」
...琥珀(こはく)さまざまの色に透きつ幽(かす)めるその葉の間々(あいあい)に...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...それが透き通った顔の上に...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...笠から透きとおって...
中里介山 「大菩薩峠」
...鼈甲色に透き通るようになるんだ」といいながら...
中谷宇吉郎 「冬彦夜話」
...空が真蒼(まっさお)に透き通っていた...
夏目漱石 「それから」
...けれど透き通るやうな聲で歌を口ずさみながら往き來してゐるのを...
南部修太郎 「病院の窓」
...透き通るやうな娘で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...透き通つた硝子張りの虚空の下であまたのふしぎなる建築が格鬪し建築の腕と腕とが組み合つてゐる...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...僕の胃袋は透きとおって...
原民喜 「鎮魂歌」
...だんだん透きとおった水色にかわり...
久生十蘭 「あなたも私も」
...媚(こ)びともつかぬ透きとおった笑い声を...
夢野久作 「鉄鎚」
...まだ透きとほつた薄闇のなかで見ることが出來た...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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