...顔もまた不相変(あいかわらず)透きとおるように白い...
芥川龍之介 「春の夜」
...その透明な大碗が落ちて来てその中に僕をふせるのと...
海野十三 「海底都市」
...一枚の紙片を遠くの常夜燈(じょうやとう)に透(すか)して見せた...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...潤ひと柔かみとが自然に浸み透つて来ます...
薄田泣菫 「雨の日に香を燻く」
...驚いたことに水は完全に透明でありポンプから汲んですぐであったが...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...いかにも見透かしたようなふうをしてその酌を受けていた...
相馬泰三 「六月」
...あまりの歯の浮くような見え透いたお世辞ゆえ...
太宰治 「新釈諸国噺」
...その大きな鉄橋を闇に透(すか)して見た...
田山花袋 「朝」
...斜坂の紅葉や穉樹を透して...
田山花袋 「丘の上の家」
...冬は白いものが人を焦(じ)らす様にちら/\透(す)いて見えるのが...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...もう後(あと)にも先にも恐ろしいものが見透しのつかないほど深く立ち籠めています...
豊島与志雄 「囚われ」
...夜目で透かしてこう言うと...
中里介山 「大菩薩峠」
...レントゲン線で透視するような意味での透視の実験にはなっていない...
中谷宇吉郎 「心霊現象と科学」
...身體が透(す)き通つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...焔はパッと透明な球体をつくり 清らかな優しい死の床が浮かび上つた...
原民喜 「画集」
...しかしやがてはさうした知覚上の驚愕や恐怖が少しづつ内部へ内部へと浸み透つて行きでもしたかのやうに彼の苦しみは募つて行き...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...上がる前に楽屋格子の透き間からソッと客席のほうをうかがってみた...
正岡容 「小説 圓朝」
...布の袋を二度ぐらい透してオスマシの汁を作っている...
柳田國男 「食料名彙」
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