...」主税はどこまでも髯のある坊ちゃんにして、逆らわない気で、「いや、何か、手前どもで、め組のものを召食(めしあが)って、大層御意に叶ったから、是非寄越してくれと誰かが仰有(おっしゃ)るもんだから取あえず差立てたんだ...
泉鏡花 「婦系図」
...逆らわないに限ると思いまして...
大阪圭吉 「死の快走船」
...なるべく逆らわないようにするより外はなかったが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...貞之助はあまり逆らわないようにして...
谷崎潤一郎 「細雪」
...かえって造化の妙用に逆らわないゆえんであるかもしれないのである...
寺田寅彦 「自由画稿」
...自然に逆らわないで生きるという形式で述べた...
豊島与志雄 「道化役」
...夜分血液の循環が地球の磁気の大流に逆らわないようにと...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...少しも僕の意に逆らわないし...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...夜鷹(よたか)の真似(まね)をしなさいと言えば教えられた通りにして逆らわないものだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...天の意には決して逆らわない...
中島敦 「妖氛録」
...水の力に逆らわないでかえってこれを電力に変化して立派に役に立たせる……」と寒月君が言いかけると...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...若い芸妓(げいしゃ)達――力に逆らわないように慣らされている女達――は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...決定的な瞬間がきたときにわたしがあまり強く逆らわないようにしておこうとするんです...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...「特にひどいというところが、あまりにも、ありすぎるんでねえ」調達局は、逆らわない...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...Je les mnageais(私は逆らわないでそっとしておいた)――英語にはこの文句にちょうど当るものがない――であった...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...わしの臣下はわしに逆らわないが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...我々は何の詮索もせず世界の秩序にしたがって逆らわない方が...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...出来るだけ逆らわないようにしていた...
矢田津世子 「凍雲」
便利!手書き漢字入力検索