...びっしょりと寝汗(ねあせ)出(で)てゐるあけがたのまだ覚(さ)めやらぬ重きかなしみ...
石川啄木 「悲しき玩具」
...また世帯というものに重きを置いている都会生活者のつけそうな名前で...
上村松園 「髷」
...兇器は重き鈍器にして...
大庭武年 「旅客機事件」
...その根本(ねもと)(青年の名は根本行輔(かうすけ)と言ふので)の家柄は村では左程重きを置かれて居ないので...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...論じる人の意識の上では相当重きをなしてはいないか...
戸坂潤 「学生の技能と勤労大衆」
...浮浪少年らの中で重きをなす原因にはきわめて種々なものがある...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...單に世界で最も重きを置くノーベル賞が初めて本邦人に與えられたのを喜ぶ人もあり...
長岡半太郎 「湯川博士の受賞を祝す」
...重きをなすのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...役人の重き越度(おちど)と言わなければなりません...
中里介山 「大菩薩峠」
...特にそういう点に重きを置いて...
夏目漱石 「模倣と独立」
...重き御仕置(しおき)に仰せつけられそうになりました」「まるで講釈見たようです事」「なかなか旨(うま)いでしょう...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...現実を現実として描くことに重きを置く主張は...
平林初之輔 「二つの文学論」
...「無条件に」きたことに重きを置くのだろうか?胸の中が恐怖心でひどくざわめいて...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...客觀に重きを置けと申したる事も無けれど此方は愚意に近きやう覺え候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...特に蛙に重きを置くは固より取るに足らざる謬見(びゅうけん)のみ...
正岡子規 「古池の句の弁」
...彼は死後生より重き幾倍の苦痛――冥土にてその友と寡婦に逢うの苦痛...
宮崎湖処子 「空屋」
...工藝的な美しさを持つものに重きを置く...
柳宗悦 「民藝四十年」
...生半可(なまはんか)な人物を仲に介するほどならないほうがよい」「いま織田家のうちで重きをなしている方々といえば――まず林佐渡守どの...
吉川英治 「黒田如水」
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