...癖のように時おり五分刈りの濃い頭の毛を逆さになで上げる男ぼれのする君の顔が部屋を明るくしていた...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...卓(つくゑ)の上に逆さまにした...
石川啄木 「葉書」
...私は頭を逆さまに立てて...
梅崎春生 「風宴」
...トランクからスウツ・ケイスから一応順々に逆さにして振ってみるくらいにしたけれど...
谷譲次 「踊る地平線」
...神との關係は倒逆され...
波多野精一 「時と永遠」
...私はまっ逆さまに落ちて行くのを感じました...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...悪霊どもは残らず真逆さまに転げ落ちて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...赤ん坊の足を持ち上げて猿かなんぞのやうに逆さに吊し上げてそうらお江戸が見えるだろとぬかすのだ...
北條民雄 「白痴」
...上下逆さまにしたり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...モートンがコルクを抜いて瓶を逆さにした...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...そこいらを逆さに...
槇本楠郎 「仔猫の裁判」
...逆さにふっても鼻血も出ない一文無しでこの金沢の楽屋を出て...
正岡容 「初看板」
...裏の田圃へ持ってって逆さまにして漬けちまうぞ」そろそろ梅の蕾も膨らみそうな午前の日の光がキラキラしている垣根の向こうの入谷田圃のほうをあごでしゃくりながら師匠は言った...
正岡容 「寄席」
...丁度画探しの画のやうで横顔が稍逆さになつて見えるのは少し風変りの顔だ...
正岡子規 「ラムプの影」
...」逆さに椅子をテーブルの上に積み上げたあたりのカフェーの蕪雑さを眺めまわして塩野は云った...
横光利一 「旅愁」
...真ッ逆さまに落ちこんでしまったようです...
吉川英治 「江戸三国志」
...徳利の口をつかんで顔の上へ逆さに持って行った...
吉川英治 「大岡越前」
...彼の両足は高い壁上を逆さになって歩き出した...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
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