...6攫へたるもの指の間より逃ぐ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...進む可きと逃ぐ可きとの判別を明かにせよ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...逃ぐるが如く出て行つてしまつた...
石川啄木 「雲は天才である」
...逃ぐるを追って古今未曽有の大追撃を強行...
石原莞爾 「戦争史大観」
...ここにその逃ぐる軍を追ひ迫(せ)めて...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...その夜逃ぐるがごとき気持でビョルゲ家より帰って来たことを...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...220いざ乘れわれの戰車の上(へ)、乘りて知るべしトロイアの*軍馬の良きを、原上に縱横無碍に馳け走り、敵を逐ふ時、逃ぐる時、共に軍馬は飛ぶ如し...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...敵軍は支へず船に逃ぐべしと...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...ものすごき 755叫びを揚げて逃ぐる樣...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...外山調に『火鉢の上に鐵瓶が・落ちて居るとて無斷にて・他人の物を持ち行くは・取りも直さず泥坊ぞ(「取りも直さず」は「即ち」)泥坊元來不正なり・雲を霞と逃ぐるとも・早く繩綯ひ追ひ駈けて・縛せや縛せ犯罪人...
土井晩翠 「新詩發生時代の思ひ出」
...切られの与三が四十と八ヶ所、弘法大師は八十八ヶ所、斬ったの、突いたの、忽ちに、逃ぐるを追うて、駈込む本陣、徐(しず)かなること林の如く、迅きこと火の如しと、名高い孫子の一本旗...
直木三十五 「南国太平記」
...盗賊来つて長持を破るにその中(うち)に人あるを見て驚いて逃ぐ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...逃ぐるが如く走(は)せ去ってしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...オホオホ」ト笑いながら逃ぐるが如く二階を駆下りる...
二葉亭四迷 「浮雲」
...虎行きて狐を責め狐恐れて逃ぐるほどに井に落ちたとありて...
南方熊楠 「十二支考」
...逃ぐる足許へ飛び付く」とある...
南方熊楠 「十二支考」
...「卑怯(ひきょう)っ」逃ぐるを追って...
吉川英治 「三国志」
...逃ぐるを追って、首をあげた者が、彼方此方の野や河原で、声いッぱい、名乗りをさけんでいる...
吉川英治 「新書太閤記」
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