...そんな時にちょっとかわりに集金ぐらいに出掛ける人がなくてははなはだ不便なことだろう...
大杉栄 「獄中消息」
...両側にある二本の色がはなはだしく淡いものもあれば...
丘浅次郎 「境界なき差別」
...はなはだ残念ながら現今のわが国は欧米の旧一等国よりも非常に劣っていてほとんど足もとにも達しない...
丘浅次郎 「民族の発展と理科」
...雪を賞(しやう)するの甚(はなはだ)しきは繁花(はんくわ)のしからしむる所也...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...その天分を充分に延ばすことの出来ないのははなはだケシカランというような世論がいつの間にか僕らの周囲に出来あがっていた...
辻潤 「ふもれすく」
...これらは今のところはなはだしい空想であるかもしれないが...
寺田寅彦 「物理学圏外の物理的現象」
...いずれも芭蕉自身がなんらかの意味において指揮棒をふるうてできたものと仮定してもおそらくはなはだしい臆断(おくだん)ではないであろうと思う...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...これと同様な実例ははなはだ多くて枚挙にいとまないくらいである...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...浪子は武男の負傷のはなはだしく重からずして現に佐世保の病院にある由を知りつ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...うち見た処如何にも質素で柱なども太(はなはだ)しく奢った点は更に見えない...
中里介山 「武州喜多院」
...はなはだ不思議な心持がする...
夏目漱石 「思い出す事など」
...男の顔がはなはだ獰猛(どうもう)にできている...
夏目漱石 「三四郎」
...それがはなはだ怪しい...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...御米に対してはなはだ気の毒だという思が非常に高まった...
夏目漱石 「門」
...かかる改宗を余儀なくせしめたる官公吏の罪冥々裡(めいめいり)にはなはだ重し...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...はなはだ瞬間的のものではあったがね...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...その約束もはなはだ当てにならない・あやしい・ものでございますから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...賈の態度ははなはだ立派であった...
吉川英治 「三国志」
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