...早くから官途を退隠して釣道楽に韜晦していた...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...さて、私が絶えて久しい棚田の晃一郎氏に逢(あ)ったのは、それから何年くらいもたった時分だったでしょうか? その頃には、父も退隠して、最後の任地であった気候の穏やかな静岡の郊外で、悠々と余生を送っていました...
橘外男 「棚田裁判長の怪死」
...三 げじげじとしらみ父は満五十歳で官職を辞して郷里に退隠した...
寺田寅彦 「蒸発皿」
...総理大隈伯の退隠を希望するもの少からずと伝へらる...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...伯の退隠に依りて進歩党の門戸を開放し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...而も彼等は大隈伯を退隠せしめて...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...則ち其の辞職なるものは唯だ形式的退隠たるに止まり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...是れ政治的退隠者たる板垣の為に好個の事業に非ずや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...如上の理由に依りて彼れの退隠に同情を表するを禁じ得ざりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...退隠してから既に早や三年になった...
永井荷風 「春雨の夜」
...我輩はドイツでは老人を棄てる習俗が後世退隠俗を生じたというグリムの「ドイツ法律故事彙」中の記事を引用して...
穂積陳重 「法窓夜話」
...斎の退隠の年を明にすると云ふことは...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...彼(かの)「怙を喪つて久からずして」退隠したと云ふ説は...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...某(それがし)は当時退隠(たいいん)相願い...
森鴎外 「興津弥五右衛門の遺書(初稿)」
...今は退隠されてなお健在...
山本笑月 「明治世相百話」
...父正武氏の退隠により利春氏が家督を相続した...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...また退隠(たいいん)の後も...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...西山へのご退隠も...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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