...――退屈な時が過ぎると共に...
芥川龍之介 「山鴫」
...退屈な東洋史の研究を続けながら...
薄田泣菫 「茶話」
...其の次にはまたそれよりももつと退屈な第二の芝居がおつ始まる...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...容易に従軍の令が下らなかったので他の多くの記者と共に当時のいわゆる従軍記者らしい行動に退屈な日を送っていたらしかった...
高浜虚子 「子規居士と余」
...いつ診ても目立つて変化のないこの病気は医者にとつてもかなり退屈なものだし...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...もっとも瘋癲病院(ふうてんびょういん)の中で酒精中毒の患者の狂乱する陰惨なはずの場面もありはするがいったいに目先の変わりの少ないある意味では退屈な映画である...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...凡庸で気が抜けている退屈なものとなる...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...あなたつて退屈な方ね!――奥さんを早くお持ちなる方が好いわ...
中原中也 「夢」
...八十四退屈な細君は貸本屋から借りた小説を能(よ)く床の上で読んだ...
夏目漱石 「道草」
...それほど退屈なら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...凉みに行くほどのお小遣ひもない退屈な晝下がりでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この作品をすでに退屈なものにしていることは争われない...
平林初之輔 「昭和四年の文壇の概観」
...ボンド通りで憂鬱で退屈なお仕事を毎日やっていたのは...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...退屈な雄弁家の口が止まった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日白魔」
...「不自然に拵へ上げてしまつたその夜の退屈な時間」を漸く過すことが出来るといふ頼り無い光明を認めました...
牧野信一 「愚かな朝の話」
...「引きこもっていますのが苦しいほど退屈なおりからでしたよ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...一方は稀であるから退屈なこともあるし...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...退屈な中でする話みたいなのである...
吉川英治 「私本太平記」
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