...その常闇を払い退けることが出来ないのだと思って...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...その葬式に際して『世間から馬鹿が一人減つたのだ』と平気で云つて退ける彼が...
伊藤野枝 「サニンの態度」
...昆虫の幼虫などには自分より強い敵に出遇うたときに虚喝(きょかつ)をもってこれを追い退ける者がある...
丘浅次郎 「自然界の虚偽」
...「叱(しっ)!」竜之助は左の手でそれを払い退けると...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうして退こうと思えば退けるのかと彼に聞きました...
夏目漱石 「こころ」
...それを押し退けると...
夏目漱石 「それから」
...権次をかき退けると...
野村胡堂 「黄金を浴びる女」
...退(ど)いた/\」世話人がかき退けるやうにすると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...大變なことを忘れてゐた」片手業にお燗番(かんばん)の卯(う)八をかき退けると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「二階をちょいと見せて貰おうか」平次は立ち塞(ふさ)がるお早を払い退けるように突き上がりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お神楽の」八五郎は平次を掻き退けるように顔を出します...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...白粉臭いようなことはありません」女のいうのをでっかい掌で払い退けるように...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私から申上げますが」とお種をおし退けるやうに顏を出したのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あの日の思い出は払い退けることが出来ない...
久生十蘭 「湖畔」
...どうして今更手が退けるもんか...
久生十蘭 「魔都」
...『それをやらせてくれい! おらはどんなことでもして退けるだから!』そこで手うちが交はされた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...スラリとした人と並んで歩くのは気が退けるといふ質の人だからね...
牧野信一 「或る日の運動」
...それを追ひ退ける祭を...
森鴎外 「追儺」
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