...私は男子の本然の要求が多く伴つてゐると云ふ主張は退ける事が出来ません...
伊藤野枝 「青山菊栄様へ」
...その葬式に際して『世間から馬鹿が一人減つたのだ』と平気で云つて退ける彼が...
伊藤野枝 「サニンの態度」
...往々かような迷信を迷信として退けることを躊躇するごときことがないであろうか...
丘浅次郎 「教育と迷信」
...昆虫の幼虫などには自分より強い敵に出遇うたときに虚喝(きょかつ)をもってこれを追い退ける者がある...
丘浅次郎 「自然界の虚偽」
...徳次はあの長い棹で突張り退けるのだ...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...さり氣なくやって退けるのであった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...わたしはそれを追い退けるようにしていた...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...権次をかき退けると...
野村胡堂 「黄金を浴びる女」
...お品さんが見えましたよ」取次ぐガラツ八をかき退けるやうに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次は大橋要人をかき退けるように...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あやかしを払い退けるように...
野村胡堂 「葬送行進曲」
...それを言って退けると...
久生十蘭 「湖畔」
...演説もろとも幸田を押退けると演壇の端まで進み出で...
久生十蘭 「魔都」
...女はそんな考えを逐い退けるように...
堀辰雄 「姨捨」
...退けるように表に駈(か)け出させてしまった...
本庄陸男 「石狩川」
...スラリとした人と並んで歩くのは気が退けるといふ質の人だからね...
牧野信一 「或る日の運動」
...その儘此処に誌すのが何となく気が退ける位ひの抒情詞と美麗な形容詞に飾られてゐるので...
牧野信一 「喜劇考」
...それと共に實踐をそれの周邊に退ける態度からしては生れて來ない...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
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