...文代も、隣室に退き、客間には、主客二人切りだ...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...いやだといわれても私は退きさがらぬ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...「手を触(さわ)るな!」とシルヴァーは一ヤードほど跳び退きながら叫んだ...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...祭司怒りて退きて祈を捧ぐ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...見た途端「おのれっ」飛び退きざまに...
直木三十五 「南国太平記」
...或いは主従この場をお立退きならば...
中里介山 「大菩薩峠」
...こっそり立退きをしようと期していたところとて...
中里介山 「大菩薩峠」
...まだ立退きの支度もしてはおりません...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...前年神戸病院を退きて故郷に保養しつつありし際衰弱甚だしかりしがある日勇を鼓(こ)して郊外半里ばかりの石手寺(いしでじ)を見まひぬ...
正岡子規 「墨汁一滴」
...どうかお立ち退き下さい...
正宗白鳥 「奇怪な客」
...(ホ)なお戦利あらざる場合に静かに立ち退き得る山地と一方に聯絡し...
柳田國男 「地名の研究」
...なんとしても退きません...
柳田國男 「日本の伝説」
...一日もはやくたち退きたいと存じます」「それがよいかも知れぬ」左近はふかく頷いた...
山本周五郎 「新潮記」
...「先生を伴れてお立退きなさい...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...実は進退きわまっていたところである...
吉川英治 「三国志」
...それと共に狂気の如く鳴っている敵の退き太鼓を...
吉川英治 「新書太閤記」
...ここをお立ち退きなされませ」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...そこで数正は、今夕、大給(おぎゅう)へ使いをやって、(今夜、岡崎を立ち退き、かねての行き先へ、落ちて参る...
吉川英治 「新書太閤記」
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