...姫は面をさと赤めて一足退きしが...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...どう云うものか今以て一日のうちに熱の差し退きが何回となくある...
谷崎潤一郎 「細雪」
...二の丸三の丸の敵の兵ども引き退き候時...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...ヘクトール退きかへし...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...モーランはピルヒの前に退き...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...他の人々と共に立退きをせねばならぬことになって...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...或いは主従この場をお立退きならば...
中里介山 「大菩薩峠」
...進退きわまったのだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...思わず弾き飛ばされたように飛退きました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...攻撃の手薄な方を狙ってサッと身を退きました...
野村胡堂 「天保の飛行術」
...明治二十五年矢田部教授が大学を非職になった時同時に大学の職を退き...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...夢にまで五円札十円札を見てうなされながらお関は進みも退きもしない貧しさの中に立ちどまって居なければならなかった...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...――油断すな、前後を警戒せよ、と彼は高声に戒(いまし)めつつ、心なお怪しみにとらわれて、退きもせず、進みも得ず、吹雪(ふぶき)の中に立ちよどんでいた...
吉川英治 「三国志」
...こわい物見たさの人だかりは、さっきから、そこの軒ばの日除(ひよ)け棚をへだてて蠅のむらがりみたいに騒いでいたが、そのうちに、「わっ、出て来た」「抜くぞ」「あぶないっ」と、遠くへ逃げ退き、そのくせ、六月の陽の直射もわすれ、なお、事の成りゆきに、弥次馬心理をわかしていた...
吉川英治 「私本太平記」
...暮れなずむ内門へ退きさがって行く正成を――依然...
吉川英治 「私本太平記」
...それから一目散にお立ち退きだったな...
吉川英治 「新書太閤記」
...玄蕃の隊は早や清水谷へと退き始めておりまする」物見は...
吉川英治 「新書太閤記」
...あの蓮華王院での退きようを見ても...
吉川英治 「宮本武蔵」
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