...」この時、百合は追風に、「見よ、人、われは言葉なく法を説くなり...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...その渡守も、力をそへたるに、追風なれば、歸りは、らくに、もとの處に着す...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...之を惠みて銀弓のアポローン追風(おひて)吹き送る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...これは出発以来ずつと追風の幸運にめぐまれ...
豊島与志雄 「北極のアムンセン」
...追風でない時は、『ひらき帆』といって、帆を多少横向きにして進むが、風が全く横から吹く時は、直行が出来ないから、右に左に方向をかえて、波状線を画いて進んで行く...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...富士川をのぼる舟は追風(おいて)を孕(はら)んだ時はかえって...
中里介山 「大菩薩峠」
...追風に吹かせて真南(まみなみ)へつっぱなせば...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...追風に走っているときは...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...吉田追風より予め差出した書類の中にある...
三木貞一 「初代谷風梶之助」
...免許一 横綱之事右者谷風梶之助依リ二相撲之位ニ一令シメ二授与一畢ンヌ以来片屋入之節迄相用ヒ可クレ申候仍如レ件寛政元酉十一月十九日本朝相撲之司御行事十九代 吉田追風 朱判之は正確のものである...
三木貞一 「初代谷風梶之助」
...追風のある日にはたちまちまっ黒野になってしまうだろうと...
室生犀星 「野に臥す者」
...」村人はこぞって追風の立つ日を待った...
室生犀星 「野に臥す者」
...やや烈しい追風のあるのを見て...
室生犀星 「野に臥す者」
...これいわゆる追風(おいて)に帆(ほ)を懸(か)け...
柳田国男 「木綿以前の事」
...そよろと匂(にほ)ふ追風(おひかぜ)に...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...追風を受けて疾走する自由な餘地を彼等の前面に持つのが安全だと考へた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...いくら追風でも潮流に乗ったにしても...
吉川英治 「随筆 新平家」
...突然陸の方から追風が起ったので...
和辻哲郎 「鎖国」
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