...書物をきたなくするのが自慢であるかのような新習俗に追蹤(ついしょう)してずいぶん勉強して多くの書物を汚損したことであった...
寺田寅彦 「柿の種」
...わが国の映画界や多数の映画研究者・映画批評家はいたずらに西洋人の後塵(こうじん)を追蹤(ついしょう)するに忙しくて...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...たがいにその踵(きびす)を追蹤(ついしょう)し...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...而して野村もまた藩政府の追蹤する所となり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...断じて彼以外の者の追蹤を許さない秘密であらう...
萩原朔太郎 「愛の詩集」
...とその辺まではどうやら追蹤することが出来たが...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...この中年武士の追蹤(ついしょう)の足を早めさせた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...ここに野干が師子に恩を受けたとせるには訳ある事でこの物毎(つね)に師子や虎を追蹤(つけまわ)りその残食を享けるのだ...
南方熊楠 「十二支考」
...其人の裔孫のいかになりゆくかを追蹤して現今に及ぶことが即ち是である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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