...自己の進路に迷ふ樣な先輩は憐憫に堪へない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...外界の紛紜(ふんうん)に迷ふ事勿(なか)れ...
石川啄木 「閑天地」
...一切迷ふことはいらない...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...お目かけの口であつたり――若いものはまだ迷ふばかりです...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...路にや迷ふたる」ト...
巌谷小波 「こがね丸」
...別(わかれ)の辻風(つじかぜ)のたち迷ふあたり...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...別(わかれ)の辻風(つじかぜ)のたち迷ふあたり...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...歸りは易かるべしと思ひの外、導者なくして、方角を失し、密竹の中に迷ふ...
大町桂月 「十和田湖」
...而して其の實は他の某國より五百萬圓を貸與せんと云ふの喚諾に迷ふて然る也...
竹越三叉 「深憂大患」
...地理の區分に迷ふて退縮し...
竹越三叉 「世界の日本乎、亞細亞の日本乎」
...どんなに間違つても川の方へさへ辿りつけば路を迷ふ氣遣はあるまいといふ...
竹久夢二 「砂がき」
...譲はちよつと迷ふたが...
田中貢太郎 「蟇の血」
...吹き迷ふ風に、とかく移り行くほどに、扇をひろげたるが如く末広になりぬ...
田中貢太郎 「日本天変地異記」
...「さう聞くと、私も迷ふが、いづれにしても、そのまゝには相成るまい...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次は大して迷ふ樣子もなく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...貴方のお傍にさへゐれば誰も道に迷ふやうなことはありませぬ...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「巴里の手紙」
...逃げ迷ふ女子供の泣き喚(わめ)く声やら...
宮原晃一郎 「拾うた冠」
...吹き迷ふ深山(みやま)おろしに夢さめて涙催す滝の音かなこれは源氏の作...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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