...迚(とて)もばんざいを唱える気にはなれなかったのだ...
海野十三 「地球要塞」
...職業(しやうばい)では迚(とて)も殺生は出来ません...
薄田泣菫 「茶話」
...迚(とて)も正直者にはなりかねる...
薄田泣菫 「茶話」
...迚も助からない場合には...
徳田秋聲 「余震の一夜」
...迚(とて)も食(た)べられないと思(おも)うと...
グリム 中島孤島訳 「ラプンツェル」
...あつちのお袋だつておすがも可愛いし兼次も可愛いしなんだからこつちせえ譯がわかれば仲よく暮せるつちいもんぢやねえか」「檢査濟まねえうちはどうしたつて貰あわえから駄目だよ」四つ又もどうせ駄目とは思つてもいふだけのことは云つて見ようといふ譯なんだが然しかう出ては槍が降つても迚ても駄目だ...
長塚節 「芋掘り」
...そして肺病がもう迚(とて)も悪いんだぜ...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...亦悪事ありて人にいはるゝ迚も争はずして早く過を改め...
福沢諭吉 「女大学評論」
...鉄砲洲(てっぽうず)から九段阪下まで毎日字引(じびき)を引きに行くと云(い)うことは迚(とて)も間(ま)に合(あわ)ぬ話だ...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...迚(とて)も是(こ)れでは寄付(よりつ)きようがない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...老人子供の寝て居る処に血気の壮士が暴れ込んでは迚(とて)も助かる道はない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...そしてまた飢(う)ゑ凍(こゞ)えて死んで行くことは人間として迚も默つて服從することが出來ない運命であるからだ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...迚も売れませぬと云う返事です...
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...或はぴったりしきらないのは迚も其那楽なものではない...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「どっちが敵機なんでしょうね」「サア迚も見えませんね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...今月は迚も一杯だから来月の日をきめましょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...迚(とて)も手に合わんぞ」孫次郎はそう呟くと...
山本周五郎 「おもかげ抄」
...迚(とて)も大した人数(にんず)になります...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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