...老人二人では迚も全部の掃除が出来ないので...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...迚(とて)も一通りや二通りで...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...その方は迚も臆病な質(たち)なんでございますけれど...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「機密の魅惑」
...迚(とて)もよくお似合いで――」聞いているうちに...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「梟の眼」
...今の日本人は迚(とて)も見込が無い...
薄田泣菫 「茶話」
...不縹緻にまでされては迚(とて)も溜つたものではない...
薄田泣菫 「茶話」
...醫者もいふ通り是非當分保養しないと迚(とて)もお前の體は恢復はしない...
高濱虚子 「續俳諧師」
...此處の下宿料は四圓五十錢其上炭油茶等皆別に支拂はねばならぬとなると八圓では迚もやり切れさうに無い...
高濱虚子 「俳諧師」
...斯樣な譯でがすから人民は迚も其處に居られなくなつた...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...こちらが無暗(むやみ)に自分を立てようとしたら迚(とて)も円滑な交際の出来る男ではなかった...
夏目漱石 「正岡子規」
...迚(とて)も是(こ)れでは寄付(よりつ)きようがない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...而して現時の學術上では迚も十分な説明は附かぬ...
松本文三郎 「印度の聖人」
...迚も売れませぬと云う返事です...
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...二度とは迚(と)ても見るやうなことはあるまい...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...もう迚ものばして居られない...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...もう迚も辛棒ならず...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...迚も日の目に当てられるものではないと思っていたとのこと...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...三月に入ってからは迚もで...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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