...迚も老人に解るべきものではないやうに思つて...
會津八一 「趣味の修養」
...君には迚(とて)も這入れ相もないね」「這入れらい...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...迚(とて)も一生成功は見られぬと考えた...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...職業(しやうばい)では迚(とて)も殺生は出来ません...
薄田泣菫 「茶話」
...蠅だけは迚(とて)も手におへないので...
薄田泣菫 「茶話」
...江戸の水はまづくて迚も咽喉を越さないからと言つて...
薄田泣菫 「茶話」
...何でもさういふ事に氣を附けないと迚もお前さん此商賣は遣れないよ」それから又斯んな事も話した...
高濱虚子 「續俳諧師」
...迚も兩人にては手足兼――五人増人被仰付候樣仕度旨申立之趣も有之...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...もう可愛くて迚ても手放すことが出來なくなつて...
長塚節 「芋掘り」
...迚(とて)も自分に買うことは出来ず...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...迚(とて)も彼方(あっち)に行(いっ)て茶屋で飲食(のみく)いしようと云うことは叶わぬから...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...冬ならば迚も渡れさうにもなかつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...迚(とて)も問題にならん...
牧野富太郎 「植物記」
...迚(とて)もの事山に栖みたし...
正岡子規 「かけはしの記」
...一方であんなへまをして迚(とて)もその勇気がなかった...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...アパートにいる友人(ミケランジェロをくれた女のひと)が云っていたが両隣に夫婦者のひとたちがいたら迚も暮せぬそうです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それをかくのに子供二人ワッシャワッシャでは迚もだめ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...迚(とて)も人間の足の力では追い附く気遣いはありませぬ...
夢野久作 「白髪小僧」
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