...そのあとで近処の本家や親戚の人達がわたしを訪ねて来たので...
魯迅 井上紅梅訳 「故郷」
...「近処の床屋(ネイバフッド・バアバア)」と言えば...
谷譲次 「踊る地平線」
...私はとうとうたまりかねて下へおり姉を起して近処の先生をよんでもらった...
中勘助 「胆石」
...または近処の者だか見分けがつかないやうになつた...
永井荷風 「買出し」
...鄰近処(となりきんじょ)の家の戸や窓があけ放されるので...
永井荷風 「鐘の声」
...行き馴れし近処の床屋(とこや)に行きしに僕より五ツ六ツ年上の若い衆...
永井荷風 「桑中喜語」
...更に近処の烟草屋で内々にきいて見れば...
永井荷風 「桑中喜語」
...」「この近処なら...
永井荷風 「ひかげの花」
...初め近処の人々には判(わか)らなかった...
中島敦 「狐憑」
...隣近処に牡丹(ぼた)もち団子と配り歩く中を...
樋口一葉 「にごりえ」
...大きな声が近処(きんじょ)まで聞えると...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...梅本というは近処の料理屋...
二葉亭四迷 「浮雲」
...此の日、夜の部も大した入りで補助を出し切った、近処の日劇も、列をなしてゐる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...せきがはら近処も単線で...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...近処の人は心配になって来た...
牧逸馬 「生きている戦死者」
...何が這入っているんだろう――」近処の山間には酒の密造をやっている者が尠くない...
牧逸馬 「生きている戦死者」
...近処の男達もみな尻込みして...
牧逸馬 「ロウモン街の自殺ホテル」
...ただ尻に孔あるばかりでは珍しゅうないがこれは兎の肛門の辺(ほとり)に数穴あるを指(さ)したので予の近処の兎狩専門の人に聞くと兎は子を生むとたちまち自分の腹の毛を掻きむしりそれで子を被うと言った...
南方熊楠 「十二支考」
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