...近々一實業雜誌を發刊しようとしてゐるものに行つて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...近々引かせて呉れるお客がついてゐるなど云ふことを語つた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...近々看板を卸してしまいます...
内田魯庵 「斎藤緑雨」
...恋人のそばへ近々と顔をよせて...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...近々名探偵とその恋人の文代さんとが結婚式を上げる旨(むね)記されているのを発見して...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...近々帰朝させる手筈になって居ります...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「機密の魅惑」
...是非近々にその念願を遂げたいのであるが...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...妙に近々と浮き出して閃めいていた...
豊島与志雄 「小さき花にも」
...近々嫁入りさす娘だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...輪をつくった群集の眼の前を近々と見せびらかして歩いた...
林芙美子 「風琴と魚の町」
...このごろ、お祖母さんの夢を見たりすると、ドキッとすることがあるのよ」「見てあげるひとはいないの」「両親も兄弟も、親類(みより)みたいなのも、深川の空襲で、きれいさっぱりやられてしまったわ」「たよりはしているの」「このあいだ、近々に帰るって、手紙をだしたけど……」「そんならお帰んなさいよ...
久生十蘭 「虹の橋」
...昔ながらの咽喉首のあたりの赤さが近々と見えた...
正岡容 「寄席」
...それは何と近々とあるでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...近々と濠ぎわまで寄せてきた敵勢の中に...
吉川英治 「三国志」
...程なく近々と白波をわけて進んでくるのを見ると...
吉川英治 「三国志」
...近々と何事か承っていたが...
吉川英治 「私本太平記」
...近々と敵前へ出て...
吉川英治 「私本太平記」
...烏賊釣舟(いかつりぶね)のような無数の灯を近々と見せていた...
吉川英治 「私本太平記」
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