...現金が近々歸つて來さへすれば...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...この某国大使館では近々先生の馘(くびき)るという話を御書面(ごしょめん)で承知しましたが...
海野十三 「戦時旅行鞄」
...」かういふわけから挙国一致で講和大使として近々巴里(パリー)へ出掛ける筈の西園寺侯が...
薄田泣菫 「茶話」
...八月十九日金虚子先生謡の件は近々御帰りまで待ちましてもよろしゅう御座います...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...近々また三本ほろ/\ぬけさうだ...
種田山頭火 「行乞記」
...平次の側へ近々と寄って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...近々と顏を持つて行くのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...富岡は自分の後に近々と歩いて来てゐるゆき子に...
林芙美子 「浮雲」
...急に御前崎の白い濤の音が耳もとへ近々ときこえてくるやうであつた...
林芙美子 「幸福の彼方」
...この性質の表(あら)はれをじつと見てゐる目があつた――近々と...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...明々(あか/\)と照らしてゐる爐棚の上の燭架の光で彼を見ながら――彼は火に近々と引きよせた肱掛椅子にかけて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...昔ながらの咽喉首のあたりの赤さが近々と見えた...
正岡容 「寄席」
...陸上の人家も人も近々と目に迫つて來た...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...近々返事がありますでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...T「聞けば近々御婚礼との事で御座るが」ハッハイと庄屋...
山中貞雄 「武蔵旅日記」
...まもなく近々と小沛の県界まで押してきた...
吉川英治 「三国志」
...山麓(さんろく)の木津川べりへ近々と陣した一角では...
吉川英治 「私本太平記」
...見知らぬか」近々と...
吉川英治 「新書太閤記」
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