...『何でも近々に東京中が...
芥川龍之介 「奇怪な再会」
...少年は顔を斜めに、近々と帽の中...
泉鏡花 「悪獣篇」
...八月十九日金虚子先生謡の件は近々御帰りまで待ちましてもよろしゅう御座います...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...是非近々にその念願を遂げたいのであるが...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...彼が近々結婚するので...
種田山頭火 「其中日記」
...「深雪さん」と、近々と、声がした時、廊下の外で「未だやすまぬか」老女の声であった...
直木三十五 「南国太平記」
...「近々(きんきん)博士になりますか」「今論文を書いてるそうだ」「やっぱり馬鹿ですな...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...耳に近々と囁(ささや)くように訊かれて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...思ったよりも近々と見えます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...近々好便を選んで内地へ送つてやりたいと...
林芙美子 「浮雲」
...近々と病床へ薫は寄って...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...近々と寄り添うては鳴くのである...
柳田國男 「家を持つといふこと」
...城の空壕(からぼり)へ近々と駒をよせて...
吉川英治 「篝火の女」
...曹軍の楽進は、「あれをこそ!」と、目をつけ、近々、追いかけて呼びとめたが、雪崩(なだ)れ打つ敵味方の兵にさえぎられて寄りつけないので、腰の鉄弓をといて、やにわに一矢をつがえ、人波の上からぴゅっと弦(つる)を切った...
吉川英治 「三国志」
...はじめは、六波羅落人(おちゅうど)のみなゆゆしい甲冑(かっちゅう)に、多少おそれを示していたあぶれどもも、次第に相手の足もとを見、わんわんとその包囲をいよいよ厚く、また近々と、圧縮してきた...
吉川英治 「私本太平記」
...いずれ近々(ちかぢか)には...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...もう近々と武蔵の眼に映ってきていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...いるな!)そこからはさらに近々と...
吉川英治 「宮本武蔵」
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