...少年は顔を斜めに、近々と帽の中...
泉鏡花 「悪獣篇」
...これはこなひだ近々にお暇乞に行くといふ手紙を出して置いたので...
鈴木三重吉 「桑の実」
...近々にそのお祝いの宴会(えんかい)をするというので...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...わたしがなお近々と見たところによると...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...近々どこかへ一戸を借りて...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...すぐそこに近々と微笑んでる眼が...
豊島与志雄 「童貞」
...都に近々放火砲発の手筈(てはず)に事定まり...
中里介山 「大菩薩峠」
...近々と桜子を差しのぞきます...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...肩のあたりへ近々と...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...母屋と直角になつてゐるので縁側と縁側は睫毛(まつげ)も讀めさうに近々と相對して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一部分は近々に貰える歳末賞与をそれに当てることもできるはずだが...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...近々に遊ばうと約束する...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...明々(あか/\)と照らしてゐる爐棚の上の燭架の光で彼を見ながら――彼は火に近々と引きよせた肱掛椅子にかけて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...近々に太郎が、生後まだ六十日ばかりのヒヨヒヨながら伯父様、即ちあなたに誕生最初の敬意を表して何か本をさし上げるそうです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...山の神や路の神その他怖ろしい神が盲人の目に見えぬに乗じて近々と現われ来り...
柳田国男 「雪国の春」
...「近々に東京へ歸る...
横光利一 「悲しみの代價」
...ごく近々には馳(は)せのぼらん...
吉川英治 「私本太平記」
...側へ参って近々と見ると...
吉川英治 「新書太閤記」
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