...葉子はそれらの人々には目もくれずに帳場に行って電話室に飛び込むとぴっしりと戸をしめてしまった...
有島武郎 「或る女」
...」と突込む者があつても...
薄田泣菫 「茶話」
...土手越しに別荘の内を覗き込むやうにした...
田中貢太郎 「海異志」
...そのおかたの肝(きも)いりであの御城中へ住み込むようになったのでござります...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...米友に頼み込むわけというのはこうなのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...あるに任せて惜気(おしげ)もなく夫の上に注(つ)ぎ込む代りに...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...――じつと坐つて考へ込むことは...
原民喜 「飢ゑ」
...そこの石段の上にしゃがみ込むと...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...海へ流れ込む幅三尺ばかりの流れを眼の前に発見した時...
牧野信一 「晩春の健康」
...忽ちにメリ/\とめり込むがごときものをおぼえたとあるが...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...大盥(おおだらい)に水の冷たいのを入れてその中に坐せしむると吸い込む故...
南方熊楠 「十二支考」
...わたしがこの快楽にはまり込むことをさまたげるけれども...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...此の為事に打込む外には疲らせはしない」「寿命は...
山本周五郎 「青べか日記」
...もししくじって転(ころ)げ込むようなことがあったら...
山本周五郎 「桑の木物語」
...支え柱を打込むだ」こんなふうにやるのだと...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...滅入(めい)り込むような恐怖を感じはじめた...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...御返答高札下サルベク候月 日新免宮本武蔵政名「すぐ帰る」清十郎は文殻(ふみがら)をたもとへ突っ込むとそういって立ち上がった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...四世紀末の民族大移動につれて旺然とローマ帝国内になだれ込むようになった...
和辻哲郎 「鎖国」
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