...彼はいつも辺際に住んでいる...
...辺際に立って海を眺めた...
...この島は辺際に位置する...
...辺際に立つと涼しい風が吹く...
...辺際には野生動物がたくさん生息している...
...然しその河は漾々(ようよう)として無辺際から無辺際へと流れて行く...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...無辺際な胸から搾り出す様な大梵音をあげて午後の三時を報じた時...
石川啄木 「葬列」
...その影響の及ぶところは無辺際に大きいのである...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...それは音楽の無辺際(むへんざい)な世界を子供に開き示してくれた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...――憂悶の辺際(はて)に追い込まれた彼は...
豊島与志雄 「二つの途」
...無辺際のうちに小さな点となって輝いていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...無辺際なる減らず口といわねばなりません...
中里介山 「大菩薩峠」
...ぱりぱりと乾燥した音響を無辺際に伝いて...
長塚節 「太十と其犬」
...無辺際(むへんざい)の空間には...
夏目漱石 「永日小品」
...対絶の平等観(びょうどうかん)を無辺際(むへんさい)に樹立している...
夏目漱石 「草枕」
...無辺際のうちにぽつりぽつりと物が散点しているような心持ちになります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...また無辺際空(むへんざいくう)の暗斜道を走りおりはじめた...
久生十蘭 「地底獣国」
...無辺際の中の至幸なるまどろみ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...己が感じて、その感じ、その胸の悶(もだえ)を3060なんとか名づけようとして、詞(ことば)が見附からないで、そこで心の及ぶ限、宇宙の間を捜し廻った挙句に、最上級の詞を攫(つか)まえて、己の体を焚くような情の火を、無窮極だ、無辺際だ、永遠だと云ったと云って、3065それが悪魔もどきの事かい...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...無辺際なる精霊...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...無辺際までつづくかと思える大海原だった...
山本周五郎 「新潮記」
...或は風のために無辺際の虚空に吹き散らされ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...又は虎の山に凭(もた)れるが如く無辺際に亘って活躍して...
夢野久作 「鼻の表現」
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