...こう云う辺土(へんど)にも似合わない...
芥川龍之介 「俊寛」
...辺土(へんど)に対する都会人の恐怖や嫌悪(けんを)を除き去れば...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
......
石川啄木 「一握の砂」
...空しくこの辺土に骨を埋めてしまわなければならぬ自分の運命を考えて...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...今や文壇の趨勢既に『万葉』『古今集』以来古歌固有の音律を喜ばずまた枕詞(まくらことば)掛言葉(かけことば)等邦語固有の妙所を排(しりぞ)けこれに代ふるに各自辺土の方言と英語翻訳の口調(くちょう)を以てせんとす...
永井荷風 「江戸芸術論」
...「辺土未ダ清(オサマ)ラズ...
蜷川新 「天皇」
...つまらなく腹を切るというのは」「辺土々々といわれるが...
久生十蘭 「奥の海」
...寂しい極東の辺土の美しさだ...
宮本百合子 「新しきシベリアを横切る」
...辺土地方(中央亜細亜(アジア)やシベリア極地)へ出かけた...
宮本百合子 「新しきシベリアを横切る」
...辺土地方には、まだ沢山文化向上のための不便がある...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェト同盟の文化的飛躍」
...これを読解(よみと)く者が辺土の村里にも出てくるようになると...
柳田国男 「海上の道」
...いちじるしく辺土の民を徳化した...
吉川英治 「三国志」
...いかなる辺土たりとも...
吉川英治 「新書太閤記」
...「因幡(いなば)は辺土といえ...
吉川英治 「新書太閤記」
...――なぜならば、善信は今日の出立を、(御仏(みほとけ)の命のもとに出で向く晴れの聖使――)と、願うてもない幸いと考えているのであるし、裏方の玉日も、(良人は、辺土の北国へ、念仏をひろめ賜うために立って今朝は教化(きょうげ)の旅の門出(かどで)――)と信じているので、そこに悲惨らしい影や、流人的(るにんてき)な傷心(いた)みとか悶えなどは、見られないからであった...
吉川英治 「親鸞」
...久しい間、藤原氏が政(まつり)の権を執っていたが、文化的には功績を残しても、その文化はやがて頽廃的(たいはいてき)な懶惰(らんだ)と爛熟(らんじゅく)の末期(まつご)を生んできたばかりか、藤原一門自体が、ただ自己を栄華し、私腹をこやし、この世は、わが為にあるものみたいな、思い上がりから、諸国の辺土に、大乱続出といったような、収拾できない世相をこしらえてしまった...
吉川英治 「源頼朝」
...「いはんや小国辺土の国王大臣の位にならぶべきにあらず...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...「小国辺土の国王大臣」を比丘尼よりも賤しとし...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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