...箱根辺へ保養に出掛けなければならぬ折には...
薄田泣菫 「茶話」
...私が前の作句の例に現在の住まっている土地である鎌倉やその他自分の身辺のことを主として取ったのは...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...そのもっと前には渡辺長男君という人が居た...
高村光太郎 「美術学校時代」
...本郷三丁目の辺で...
辰野隆 「浜尾新先生」
...……身辺整理、アメリカへ、東京へ、その他へ、送るべきものを送つて安心する...
種田山頭火 「其中日記」
...青山辺まで用事ありての帰り道なりと...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...初夏の空美しく晴れ崖の雑草に青々とした芽が萠(も)え出(い)で四辺(あたり)の木立に若葉の緑が滴(したた)る頃には...
永井荷風 「日和下駄」
...そして四辺一めんの涼しい虫の声々が...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...万辺否...
牧野信一 「「風博士」」
...ひようきんな顔付をした「疳の虫」が、僕の胸の辺で、僕が散々に駄々をこねてゐる様を、いゝ気味だとばかりに冷かに傍観してゐるところを想像してぞツとした...
牧野信一 「疳の虫」
...その枝梗はその中軸を心としてその周辺に開出散漫し風が吹けば一方に靡いている...
牧野富太郎 「植物記」
...やっぱり信州辺の温泉へでも行けるまではこの二階でずくんでいようと思います...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...留吉から殴られてコメカミの辺から血をにじみ出させてゐる)留吉 そいぢや貴様――(とヒヨイと妹の凄い位の真剣さに気附いて...
三好十郎 「地熱」
...此春の初は神辺(かんなべ)も亦寒かつたものと見える...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...大津の辺へさしかかると...
吉川英治 「私本太平記」
...御影(みかげ)の辺へいそいでおる」「しゃっ...
吉川英治 「私本太平記」
...低い枝の辺までよじ登ろうとするのであったが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...髯はカラーの辺まで垂れてそれが二つに別れている...
モーリス・ルプラン 菊池寛訳 「奇巌城」
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