...田毎大尉と旧友戸川中尉との前を辞するときに...
海野十三 「空中漂流一週間」
...誰が真面目に返辞するものか...
薄田泣菫 「茶話」
...検校の位階を固辞す...
太宰治 「盲人独笑」
...今は辞するに由(よし)なくて...
中里介山 「大菩薩峠」
...かぶりついて辞するということを知らない...
中里介山 「大菩薩峠」
...辞すべき理由は少しもありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...即ち名辞するとしてA=Aであるだけの世界の内部に...
中原中也 「宮沢賢治の世界」
...この地を辞することにした...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...到(いた)る所に職を辞するのは...
夏目漱石 「野分」
...「私は仔細あって捜査課長の職を辞する決心ですが...
久生十蘭 「魔都」
...たとえ神といえども爬羅(はら)摘抉するのを辞する筈はあるまいと見ているところ...
久生十蘭 「魔都」
...正月プランを搗きかへることにして辞す...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...雪嶺(せつれい)先生なども今頃お盃を廻されては「辞するほどの価値もない」とでも言はねばなるまじ...
正岡子規 「墨汁一滴」
...お返辞すらよくいたさないようでございますのはもったいないことでございます」と言い...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...お身にあうことができれば流罪だってわたくしは敢(あえ)て辞する者ではない...
室生犀星 「花桐」
...しかし蘭軒は阿部家を辞するに忍びぬと云つて応ぜなかつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...強(し)いて辞すひまもなく...
吉川英治 「新書太閤記」
...――そして飄然(ひょうぜん)と、ここを辞すや、旅籠(はたご)においてある荷物をまとめて、次の日にはもうもとの山東への道、梁山泊をさして、李逵(りき)と共に風のごとく帰りを急いでいた...
吉川英治 「新・水滸伝」
便利!手書き漢字入力検索