...やつとその人の家を辞することにした...
芥川龍之介 「ピアノ」
...帰りはお吉の辞するも諾(き)かず...
石川啄木 「天鵞絨」
...修業のためには甘(あま)んじて苛辣(からつ)な鞭撻(べんたつ)を受けよう怒罵(どば)も打擲(ちょうちゃく)も辞する所にあらずという覚悟(かくご)の上で来たのであったがそれでも長く堪(た)え忍(しの)んだ者は少く大抵は辛抱(しんぼう)出来ずにしまった素人(しろうと)などはひと月と続かなかった...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...侯或は自由党に入りて其の首領たるを辞するものに非じ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...上手にすすめられ、一同しみじみおいしくいただいて、ここを辞す...
永井隆 「長崎の鐘」
...再三辞するもきかず一室に招(しょう)ぜられた兵馬は...
中里介山 「大菩薩峠」
...木端微塵(こっぱみじん)も辞することなき...
中里介山 「大菩薩峠」
...二時すぎ辞す...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...こっちもがっかりして辞す...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...一客これを過(おとずれ)て見る事を求む、浴を以て辞す、客悦ばずして去る...
南方熊楠 「十二支考」
...あえて辞するものではありませんが...
三好十郎 「その人を知らず」
...折角の思召(おぼしめ)しを辞するは却って失礼...
山本周五郎 「おもかげ抄」
...だってどうお返辞すればいいかわからないし...
山本周五郎 「おれの女房」
...学業未到の故を以て固辞すと雖(いえども)...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...玄徳はすこしも辞すところなく...
吉川英治 「三国志」
...「拝辞するかもしれぬ」「いや...
吉川英治 「私本太平記」
...貴公へ御返辞する限りではない」「何を……いや何で門違いといわれるか」「ここは常陸の国ですぞ...
吉川英治 「平の将門」
...固辞するばかりで...
吉川英治 「宮本武蔵」
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