...轟々(ごうごう)たる音一度(ひとたび)轟(とどろ)けば我はすでにこの世に居ないのだ...
李光洙 「愛か」
...千萬の物音を合せた樣な轟々たる都の響...
石川啄木 「天鵞絨」
...鍛冶場の吹音のやうな轟々と云ふ唸りが続けさまに聞こえて来た...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...闇夜の海面を圧する轟々たる爆音は...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...クレーンが轟々(ごうごう)と動いた...
海野十三 「夜泣き鉄骨」
...貨車が轟々(ごうごう)と音をたててわたしを通りすぎ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...――GRRRR・轟々爆々―― and then, BUMP!BUMP!BUMP!BUMP!はじめは遅く...
谷譲次 「踊る地平線」
... 255スカマンダロス轟々と波音高く逐ひ驅くる...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...轟々と地鳴りをさせ...
豊島与志雄 「自由人」
...ぱっと明るくなり、轟々と響く...
豊島与志雄 「どぶろく幻想」
...あの轟々(ごうごう)鳴って吹き出すのと同じ事さ」と圭さんは立ち留(ど)まって...
夏目漱石 「二百十日」
...重吉のそばを轟々と市電が走つてゆく...
林芙美子 「なぐさめ」
...ドニェープルは世にも凄まじい光景を呈する! 丘のやうな波濤が轟々と鳴つて山裾にぶつかり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...あたりは轟々たる水音に震駭されて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...朝から夕方まで、何回となく大小の爆音が、もうすつかり慣れて平然と静寂を保つてゐる街の頭上をかすめ、或ひはふところの街に、物思ひに沈んだ酔漢が自分の胸に吐息を吐きかけるやうに、轟々と渦巻き、ゆつたりとした足どりで海の上へ消えて行くのであつた...
牧野信一 「環魚洞風景」
...轟々と車の回つてゐる水車場の中をぐる/\と歩き回るのでした...
牧野信一 「月あかり」
...時々貨物列車が轟々と岸を通りすぎる河のけしきを眺めたりしてすごした...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...境内の大きな栂(つが)に寒い風が轟々(ごうごう)と鳴るような晩や...
室生犀星 「幼年時代」
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