...木戸はきしむ音もたてずに軽々と開いた...
有島武郎 「フランセスの顔」
...ものすごい突風がやってきて梢(こずえ)にしがみついている博士の身体を軽々とふきとばした...
海野十三 「空気男」
...例の大きな三つのトランクを軽々と担ぐと...
海野十三 「戦時旅行鞄」
...六尺八寸はあろうと思われる長身巨躯(きょく)が軽々と...
田中英光 「オリンポスの果実」
...足元から鳥の立つような申込みに応ずることが余りにも軽々しいと云う気持はあるが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...国の教学上軽々に看過することの出来ぬ輸入思想である...
戸坂潤 「再び科学的精神について」
...その帰りには足早にしかも軽々しく歩調を乱していた...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...然れども今これを絵画的効果の上より論ずれば決して軽々(けいけい)に看過(かんか)すべきものに非ざるなり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...父が以前のように、軽々と動く間は、もう少し慎(つつし)んでくれたらと心配した...
夏目漱石 「こころ」
...また一時の軽々しい動機に起こりしかわかるであろう...
新渡戸稲造 「自警録」
...軽々しく身分を打明(うちあ)けたのが...
野村胡堂 「黄金を浴びる女」
...ちょっと軽々しくは裁量(さいりょう)できかねるようなむずかしさがあった...
久生十蘭 「キャラコさん」
...チンコ芝居でドスは利かぬし軽々しくていけない...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...軽々した学生帽でうれしそうに登校する...
村山俊太郎 「子どもの世界」
...また軽々しく口にすべきものでもない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...軽々しく出たから軽々しく...
柳田国男 「雪国の春」
...軽々(けいけい)に断じてはならん...
吉川英治 「上杉謙信」
...憲房はその軽々しさにあきれたが...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索