...その時分から酒を飲んだから酔って転寝(うたたね)でもした気でいたろう...
泉鏡花 「絵本の春」
...玄知は花の下で狗(いぬ)ころのやうに鼾(いびき)を掻きながら転寝(うたゝね)をしてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...転寝(うたゝね)の夢の浮世を出でゝ行く身の入相(いりあひ)の鐘とこそ聞けかくて高野山に到着...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...彼女は夜になれば女中部屋で転寝(うたたね)をして...
谷崎潤一郎 「細雪」
...夜は相変らず着物のまま転寝するし...
谷崎潤一郎 「細雪」
...何事もなく転寝(うたたね)の形でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...雇人でござりまする」竜之助は転寝をしながら静かに尋ねると...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分の転寝(うたたね)をしていた身体の上へ...
中里介山 「大菩薩峠」
...転寝(うたたね)の竜之助を見て...
中里介山 「大菩薩峠」
...炬燵に転寝をして暮していた...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...彫刻師凡骨をかし湯の宿に人をまねびて転寝ぞする日本木版の技術を洋画に応用することは寛先生の考案であり...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...さっきから転寝(うたたね)をしておいでになった宮のお心は騒いだ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...廊下では番兵が小銃を杖に突いて転寝(うたゝね)をしてをり...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...きょうの午後には女がまたいつものように転寝(うたたね)をしたので...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...村では依然として囲炉裏の焚き落としを限度として昼日中からコタツで転寝をするような...
柳田国男 「雪国の春」
...こんな所へ転寝(うたたね)をして毒じゃないか...
山本周五郎 「お美津簪」
...転寝(うたたね)なんかしちゃ駄目だというのにねえ」二正吉は黙ってふところへ手をやった...
山本周五郎 「お美津簪」
...転寝(うたたね)した儘だったので...
吉川英治 「死んだ千鳥」
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