...その町筋は車力や出面(でめん)(労働者の地方名)や雑穀商などが...
有島武郎 「星座」
...酒屋の車力を借りて...
種田山頭火 「行乞記」
...車力は繩(なわ)をといて...
田山花袋 「田舎教師」
...車力(しゃりき)や馬方(うまかた)が多い時には五人も六人も休んで飯をくっている事もあった...
永井荷風 「日和下駄」
...おりから、このところへ通り合わせた車上に於ける宇治山田の米友と、その車力...
中里介山 「大菩薩峠」
...急に車力の地位にかわりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...それに何だね、ついているのは、穀物に熊の子じゃないの、判じものみたようだ」「何しろ、親方、車力の奴が、車を置きっぱなしにして逃げちゃったもんだからね、車に乗っかって来たおいらが、車を引くようなことになっちまったんだ」「おやおや、乗逃げだの、薩摩守だのということはよくあるが、引逃げなんていうのは新しい」「どうもこれ、打捨(うっちゃ)っても置けねえからね」「もしお前、車力が戻って来なければ、名古屋までそうして引張って行ってやるつもりかエ」「どうも仕方がねえ」「ほんとに、御苦労さまな話だ、まあ、そんなことも功徳になるかも知れない...
中里介山 「大菩薩峠」
...お婆さんの息子は車力(しゃりき)だった...
長谷川時雨 「旧聞日本橋」
...車力(しゃりき)の親方の子で『菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)』の寺子屋...
長谷川時雨 「鉄くそぶとり」
...表通りを車力が通る...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...四斗樽を車力に積んで...
火野葦平 「花と龍」
...全部の刀を、車力に積んだ...
火野葦平 「花と龍」
...荷を下す車力の聲や...
水野仙子 「四十餘日」
...鍛冶屋のお爺さんは車力(しゃりき)を引いて町へ出かけました...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...車力は女の後姿を暫時(しばらく)見送つたが...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...車力は目的を達したのだといふ意味の事を口にして...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...これは二里ほどの山奥から海軍貯炭場へ石炭を運び出す車力の軌道であつた...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...夏場はここが車力や小僧さんの昼寝の場所...
山本笑月 「明治世相百話」
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