...殊に居士は其病弱の躯から推して到底私には頂上まで登る勇気はないものの如く推定したらしい口吻であった...
高浜虚子 「富士登山」
...何れか戀の炎(ほむら)に其躯(そのみ)を燒き蓋(つ)くし...
高山樗牛 「瀧口入道」
...ぽつてりした躯を...
林芙美子 「暗い花」
...この人は酔っぱらっているんじゃないかと思う程クニャクニャした躯(からだ)つきをしていた...
林芙美子 「新版 放浪記」
...ずるずるにくさりかけたのを食べたせいか躯中に虫がわいたようになる...
林芙美子 「新版 放浪記」
...扉口の方へ躯を向けようとしたが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...カテリーナの躯(からだ)にわたしが宿るかぎり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...ちひさく痩せた躯の恰好などに...
牧野信一 「泉岳寺附近」
...躯(からだ)あすっかり洗ってもらって...
山本周五郎 「青べか物語」
...躯(からだ)つきの逞(たくま)しい人だったが...
山本周五郎 「菊千代抄」
...手を掴まれたまま躯を反らせ...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...栄二の躯へそっと掛けてやった...
山本周五郎 「さぶ」
...それまではきれいな躯でいたいと思ったからだ」おすえは低くうなだれ...
山本周五郎 「さぶ」
...躯ぜんたいでいまにものめり込みそうにみえた...
山本周五郎 「さぶ」
...――わたくしはただの躯(からだ)ではありません...
山本周五郎 「竹柏記」
...おちづは半次の躯(からだ)に両手をまわし...
山本周五郎 「風流太平記」
...その肥大した体躯をそらしてわが物顔に殿上に横行していた...
吉川英治 「三国志」
...でそれをモデルにして三躯(さんく)の観音をつくり...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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