...一家中の温い息が登志子の身辺に集まって...
伊藤野枝 「わがまま」
...ふたりの身辺に飛来(ひらい)した...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...夫は彼等と連絡のある者が身辺にいるのだと云い...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「恐怖の幻兵団員」
...九年の大洪水を治めし此英雄が、後に至りて、堯舜と共に、聖人として尊崇せらるるに至りしは、毫も怪しむに足らざる可く、従て、幾多の歳月を経過せし間に於て、種々の説話的分子の、此英雄の身辺に、凝集附着して、其結果、禹が真の史的人物なるや、或は単に一個の神話的英雄に過ぎざるや、殆んど分明ならざるに至りしも、亦た甚だ了解し易き発達なり...
高木敏雄 「比較神話学」
...不思議にフレッシュな気配を身辺に感じることも...
太宰治 「花燭」
...だがそれにも拘らず日本ファッショ的イデオロギーは国民の身辺にいつとなく薫染しつつあることを見逃してはならぬ...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...やはり似た現象は夫々身辺にあるに相違ないが...
戸坂潤 「友情に関係あるエッセイ」
...一わたくしはその頃身辺に起つた一小事件のために...
永井荷風 「来訪者」
...「その肉身の五人の身辺に...
野村胡堂 「九つの鍵」
...時代の歴史の濤が益々つよく激しく我が身辺にたぎり立ったとき...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...突然なことの身辺に起こって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...身辺におらせて使役しつつ...
森鴎外 「渋江抽斎」
...9810童子(身辺に残れる火を払ふ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...身辺に彼の徳をねたむものを沢山にもっておりました...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...兄上は兄上だけの御生活をしていて下さればよいのに」それでなくとも近頃また老臣たちの眼が兄の身辺に険しくなりだしている...
山本周五郎 「新潮記」
...我々の身辺にはもっともっと辛辣(しんらつ)な悪どい欺瞞(ぎまん)や詐偽が網を張っている...
山本周五郎 「留さんとその女」
...阿波守の身辺に接しもし...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...忠利の身辺に近侍している者は...
吉川英治 「宮本武蔵」
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