...片膝押(おし)はだけて身構えているようにて姿甚だととのわず...
泉鏡花 「一景話題」
...用意)」と聞きも済まさず、若い紳士(だんな)は、斜(ななめ)に衝(つ)と開いて、身構えて、(何、私信を見た上、用件を御承知になりましたな...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...今にも飛出すばかりに身構えていたのだ...
海野十三 「空襲警報」
...今にも発射しようと身構えているからである...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...私は身構えて、そう注意してやった...
太宰治 「逆行」
...「来たな!」屹(き)っと身構えて...
太宰治 「禁酒の心」
...身構えて待ち受けたるところ...
豊島与志雄 「文学以前」
...そして、鉄砲が現れたら、音がしたら、地面へ平伏しようと、身構えていた...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...五分の隙間(すきま)なく身構えているらしく見えた...
夏目漱石 「行人」
...佐柄木は身構えて調子をとり...
北條民雄 「いのちの初夜」
...私が瞥見する彼の姿は真に近寄り難い青光りの中に途方もない殺気を含んで蜂のやうに身構えてゐた...
牧野信一 「病状」
...それに向い合って身構えている現八の顔にはお父様の眼と鼻が生き生きと睨みかえっておりました...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...物理原則が生む確信とを百パーセントに身構えて...
夢野久作 「怪夢」
...眼を凝(こ)らしながら身構えていたが...
夢野久作 「白菊」
...そうしてさあ来いと身構えるには身構えていたが...
夢野久作 「暗黒公使」
...来たらば微塵(みじん)と身構えていた...
吉川英治 「剣難女難」
...この邪魔者から先へ大川へ叩ッ込んじまえ」「己れッ」と新九郎は早くも身構えて...
吉川英治 「剣難女難」
...じっとこちらへ向けている武将が身構えていて油断もない...
吉川英治 「三国志」
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