...人に犯されまいと身構えていたその自尊心はどうした...
有島武郎 「或る女」
...片膝押(おし)はだけて身構えているようにて姿甚だととのわず...
泉鏡花 「一景話題」
...用意)」と聞きも済まさず、若い紳士(だんな)は、斜(ななめ)に衝(つ)と開いて、身構えて、(何、私信を見た上、用件を御承知になりましたな...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...今にも飛出すばかりに身構えていたのだ...
海野十三 「空襲警報」
...いつでもそれを繰出せるように身構えて歩を進めた...
海野十三 「千早館の迷路」
...将(まさ)に第二弾を発砲せんと身構えていた伯爵の...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...私は身構えて、そう注意してやった...
太宰治 「逆行」
...「来たな!」屹(き)っと身構えて...
太宰治 「禁酒の心」
...たちまちまた身構えてウェンデルへ躍り蒐(かか)った...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...しょっちゅう自分を粉微塵にしてしまおうと身構えている機関車か黒雲のように思えて一刻もその怖ろしさを忘れることが出来なかった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...身構えて用心したが...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「空家の冒険」
...それにつづく四人は、輦台の手すりにつかまったり、立ったりして、刀が届く距離になったら、一討ちにしてくれようと、身構えていた...
直木三十五 「南国太平記」
...「痛ッ!」兵馬は道の側(わき)へ飛び退いて身構えて見れば...
中里介山 「大菩薩峠」
...シーツを彼女が持ってきたものと取り替えようと身構えていた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...佐柄木は身構えて調子をとり...
北條民雄 「いのちの初夜」
...それに向い合って身構えている現八の顔にはお父様の眼と鼻が生き生きと睨みかえっておりました...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...来たらば微塵(みじん)と身構えていた...
吉川英治 「剣難女難」
...階下では皆身構えて固唾(かたず)を嚥(の)んでいた...
若杉鳥子 「ある遊郭での出来事」
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