...人に犯されまいと身構えていたその自尊心はどうした...
有島武郎 「或る女」
...用意)」と聞きも済まさず、若い紳士(だんな)は、斜(ななめ)に衝(つ)と開いて、身構えて、(何、私信を見た上、用件を御承知になりましたな...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...将(まさ)に第二弾を発砲せんと身構えていた伯爵の...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...咄嗟に身構えて飛びかかろうとする奴へ...
大阪圭吉 「坑鬼」
...私は身構えて、そう注意してやった...
太宰治 「逆行」
...「来たな!」屹(き)っと身構えて...
太宰治 「禁酒の心」
...身構えて用心したが...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「空家の冒険」
...極度の興奮のため前傾姿勢で身構えている...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「株式仲買人」
...そして、鉄砲が現れたら、音がしたら、地面へ平伏しようと、身構えていた...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...それにつづく四人は、輦台の手すりにつかまったり、立ったりして、刀が届く距離になったら、一討ちにしてくれようと、身構えていた...
直木三十五 「南国太平記」
...「痛ッ!」兵馬は道の側(わき)へ飛び退いて身構えて見れば...
中里介山 「大菩薩峠」
...磨(と)ぎすました斧(おの)を左手(ゆんで)に突いて腰に八寸ほどの短刀をぶら下げて身構えて立っている...
夏目漱石 「倫敦塔」
...シーツを彼女が持ってきたものと取り替えようと身構えていた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...彼女のためならどんなことでもやってのけようと身構えている...
久生十蘭 「金狼」
...佐柄木は身構えて調子をとり...
北條民雄 「いのちの初夜」
...私が瞥見する彼の姿は真に近寄り難い青光りの中に途方もない殺気を含んで蜂のやうに身構えてゐた...
牧野信一 「病状」
...来たらば微塵(みじん)と身構えていた...
吉川英治 「剣難女難」
...その指を撥(は)ね退(の)けようと身構えている...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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