...二全身中どこを探して見ても無いと知って...
犬田卯 「錦紗」
...「獅子身中(しししんちゅう)の虫とは...
海野十三 「少年探偵長」
...今、この白樺の幹の蔭に、雀(すずめ)を狙う黒い猫みたいに全身緊張させて構えている男の心境も、所詮は、初老の甘ったるい割り切れない「恋情」と、身中の虫、芸術家としての「虚栄」との葛藤である、と私には考えられるのであります...
太宰治 「女の決闘」
...全校の生徒の姓名とそれぞれの出身中学校とを悉(ことごと)くそらんじているという評判を聞いて...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...門人達は、低く、経文を誦して、師の呪法を援け、玄白斎は、右手に、杓を、左手に、金剛杵(しょ)を執って、瞑目しつつ、無我無心――自ら、日輪中に、結跏趺坐して、円光を放ち、十方の諸仏、悉く白色となって、身中に入る、という境地で入りかけた...
直木三十五 「南国太平記」
...いかに切(せつ)なく身中(みうち)にしみ渡つたであらう………...
永井荷風 「すみだ川」
...いかに切(せつ)なく身中(みうち)にしみ渡ったであろう……...
永井荷風 「すみだ川」
...そのひゞきは二人が身中に進み入りて呼びつ応へつするが如し...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...最初から徳川にとっては獅子身中(しししんちゅう)の虫といったようなものだし……紀州は...
中里介山 「大菩薩峠」
...天宮より降って我が身中に入ると思念し...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...斯う云う奴のあるのは塾の為(た)めには獅子(しし)身中(しんちゅう)の虫と云うものだ...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...そうしてこの紅梅派という獅子身中の毒虫へ宣戦布告をすべきときだ...
正岡容 「寄席」
...結婚に際し一戸を構え上品に愉快に人世の出発が出来るように独身中にその所得を貯えんがため貯蓄銀行の与える利便を利用したりする必要もやはりないが...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...斬れ! そいつを斬れ! なぜ斬らぬ! 斬らんか! 利根の甚伍左獅子身中の虫だ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...聞く獅子の身中に虫ありて獣王だも...
山路愛山 「英雄論」
...二十幾挺かの銃身中に...
吉川英治 「上杉謙信」
...つづいて尊氏も師直と共に自身中国へ下向(げこう)していたのである...
吉川英治 「私本太平記」
...自身中国へ出馬し...
吉川英治 「新書太閤記」
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