...徹頭徹尾唯自己一身を挺して...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...これが常に支那のために身を挺して闘って来た人であるという激しさはどうにも汲みとれない静かさである...
上村松園 「中支遊記」
...顔色をかえたバラが身を挺してアサリ女史の腕にシッカと飛びついて...
海野十三 「十八時の音楽浴」
...傴僂のカシモドが身を挺してエスメラルダを助けたことも...
谷譲次 「踊る地平線」
...君は病床に於ても身を挺して...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...「今回の事件に際し身を挺して克く防衛の任務を尽し...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...この両郡を管轄している租税課出張所の権大属白井守人氏は殆ど身を挺して熱心な説諭をしたので纔(わずか)に防ぎ止めたのであった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...決然身を挺して唱道する所が...
「長塚節氏の小説「土」」
...激しい時流――女性先覺者が身を挺して進んでゐた氣運を何となく魂に感じて...
長谷川時雨 「「郭子儀」異變」
...「恐ろしい土地」へ身を挺して入りこみ...
久生十蘭 「南極記」
...文学の芸術性と社会性との問題などでは身を挺して苦悩し...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...二耿武(こうぶ)は、身を挺して、袁紹(えんしょう)を途上に刺し殺し、そして君国の危殆(きたい)を救う覚悟だった...
吉川英治 「三国志」
...身を挺してふたりに向って...
吉川英治 「三国志」
...太守はすでに、孔明の計(はかりごと)に陥(おと)されておいでになる」と、身を挺して、諫(いさ)めつづけている...
吉川英治 「三国志」
...身を挺して防いだ...
吉川英治 「三国志」
...とにかく、播磨(はりま)の円心入道などは、たれより早く洛内突入の旗をすすめ、身を挺して、多くの犠牲も払っている...
吉川英治 「私本太平記」
...荘丁(いえのこ)雇人も多かったが身を挺して殉(じゅん)じるほどな者もない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...よしっ! 俺はやる! 俺は、身を挺して、この奸僧(かんそう)を追わねばならぬ使命をうけている!」何事か、決意したように、弁円は強くつぶやいた...
吉川英治 「親鸞」
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