...深々と身を包む長椅子のクッション...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...われわれの全身を包むのと同じわけなのです...
江戸川乱歩 「鏡地獄」
...この虫は僅に自分ひとりの身を包むに過ぎない襤褸片を肌につけて...
薄田泣菫 「独楽園」
...散歩せりその一人々々は異樣なり近づくのが恐いやう年代を經し無慘なる印象その身を包む外套のかげより現はれたりその顏の立派さ...
千家元麿 「自分は見た」
...凄き武裝に身を包む...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...柔に身を包む毛布はいよいよ暖に...
永井荷風 「西瓜」
...身を包む無数の人と...
夏目漱石 「それから」
...身を包む灌木のしげみには...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
...コノール (急に激した様子で、祈り求めるように両手を上げていう)デヤドラ、わが王妃(つま)、わが夢、わが欲望(のぞみ)! ウスナの家がわしに対してあの苦いにがい罪を犯さなかった前には、おお、婦人(おなご)の中の麑(こじか)よ、わしが自分の夢をお前の顔の光明(あかり)に照らした時、幼児のようなお前の眼には、ただ、死と美しさがあった!……ウスナの家があの苦い苦い罪を犯さなかった前には! おおナイシイよ、死んでからのお前の静かな微笑はメーブ女王の全軍の兵よりもわしには最(も)っと恐ろしい! デヤドラ、デヤドラ、お前の眼には、死と美しさがあった、わが王妃(つま)、わが夢、わが欲望(のぞみ)!すすり泣くような声で王は膝をついてしまう、首を垂れて、上衣に身を包む...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「ウスナの家」
...小山のやうな水柱がその大きな半身を包むのが見えると...
宮原晃一郎 「怪艦ウルフ号」
...もっともそのころ東京でも全身を包むような大きな肩掛けが...
山本笑月 「明治世相百話」
...全身を包む苦痛に縛られて動く事が出来ない...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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