...そもそも勝氏が一身を以て東西の間に奔走(ほんそう)周旋(しゅうせん)し...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...老衰の身を以て徒らに生を貪るは正盛が立身の妨げなりとて自害しけるなりと...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...彼恒(つね)に身を以て艱難(かんなん)を避けざるのみならず...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...學問に心深かりしより半白の身を以て少壯者と其志を同じくせしぞめでたき...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...氏はこの点を身を以て証明しなければならない...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...之はジャーナリストが身を以て解決しなければならぬ問題だからである...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...更に進んで、「身を以て書き、血を以て書く、」ということは、文学に於ては、「文学ならざるもの」――或は「文学以前」のもの――へ直接関連する...
豊島与志雄 「文学以前」
...お待ち下さいまし」お絹は竜之助と浜松藩の武士の間へ身を以て入り込んでしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...業(ごう)の尽きない身を以てお山を汚していることは...
中里介山 「大菩薩峠」
...身を以て彼等の遊び道具に提供し...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここへはいれと身を以て導かれる...
中里介山 「大菩薩峠」
...不敏不才の身を以て財界に今日あるを得ました上...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...身を以て垣を破り往来へ出る)やい...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...蓋し貞山とちがつて当時已に高齢であつた文車は身を以て江戸向島の観桜風景を体験してゐるからであらう...
正岡容 「下谷練塀小路」
...定めて眼が舞うほど忙しかった身を以て海蜈蚣の何物たるまで調べいたは...
南方熊楠 「十二支考」
...身を以てファッショの毒を受けて苦しんだ若い者がやらないで誰がやるんだ? お前がこれまでに受けた手きずを痛く感ずれば感ずる程...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...……が、四囲の事情、法のきびしさを、身を以て、お示しになる為にも、おそらく、自決以外のことは考えておられまい」そのとき、もう大根河岸や魚河岸を中心に、烈しい朝の往来が流れ初めている中を、ひとりの男が、瓦版の呼び売りを呶鳴りながら通った...
吉川英治 「大岡越前」
...いつか一身を以て...
吉川英治 「三国志」
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