...忽ち私の顔は左の小鬢(こびん)から右の頬へかけて激しく蹈み躪られ...
谷崎潤一郎 「少年」
...―――譲治さんの決心を蹈(ふ)み躪(にじ)って...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...その使いぶりときた日には格も法も一切蹂躪(じゅうりん)し去って野性横溢(おういつ)...
中里介山 「大菩薩峠」
...土手の上の雑草が踏み躪(にじ)られて...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを豚共の蹂躪(じゅうりん)に任せているではないか...
中島敦 「光と風と夢」
...却(かへつ)て其(その)独逸の為に領土の一部分を蹂躪(じうりん)されるばかりか...
夏目漱石 「点頭録」
...支那に至りしとき日本人が四百餘州を蹂躪するを見て手を拱することあらんや...
福澤諭吉 「亞細亞諸國との和戰は我榮辱に關するなきの説」
...蹂躪されまた部分的にはしばしば征服された...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...後にはデンマアク及びノルウェイの人口稀薄な国から溢れ出でつつ二百年以上の間ヨオロッパの大部分を荒廃し蹂躪したところの...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...そしてその遠征のいずれも、国土を蹂躪し、町村を亡ぼし破壊したのを特色とした...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...1)Dcouv. Russ. tom. iii. p. 378.2)『この群衆はその途上にあるあらゆるものを蹂躪し...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...あの兇盗カエサルに幸いして彼に祖国古来の自由を蹂躪(じゅうりん)させたことを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...世間に顔向けの出来ぬまで散々に踏み躪(にじ)って京...
夢野久作 「名娼満月」
...謙信の馬蹄に蹂躪(じゅうりん)された武田方の中枢部は...
吉川英治 「上杉謙信」
...武士たちはそれへの侮辱と蹂躪(じゅうりん)を一種の快とし...
吉川英治 「私本太平記」
...織田(おだ)と徳川(とくがわ)の軍馬に蹂躪(じゅうりん)されて...
吉川英治 「神州天馬侠」
...駈けあがって来ることはできまい――宝塔伽藍(がらん)を蹂躪(じゅうりん)するまでのことはなし得まい――と...
吉川英治 「新書太閤記」
...それらの兵は甲州全地を蹂躪(じゅうりん)して...
吉川英治 「新書太閤記」
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