...這(こんな)理由とも氣が附かず、唯モウ暗い陰影(かげ)に襲はれると、自暴(やけ)に誇大な語を使つて書く、筆が一寸躓くと、くすんだ顏を上げて周圍を見る...
石川啄木 「菊池君」
...水中に牛も躓(つまず)く人も躓く...
伊藤左千夫 「水害雑録」
...水中に牛も躓く人も躓く...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...虚誕も少(ちつ)とだと躓くが此位甲羅(かふら)を経(へ)ると世渡りが出来ると見える子...
内田魯庵 「犬物語」
...驅けて躓くアイアース――神女は彼を妨げぬ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...この解釈の機能そのものに於て躓くものなのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...歩むも躓くも真理ならぬはない...
戸坂潤 「再び科学的精神について」
...肉体的に躓くことはあったにしろ...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...硬直な棒杭に躓く...
豊島与志雄 「性格批判の問題」
...煉瓦やコンクリートの破片に躓くし...
豊島与志雄 「狸石」
...足袋はだしで駆け廻っても躓くことはない...
豊島与志雄 「田園の幻」
...参覲交代のために、帰国する旅支度の斉興が、躓くように、廊下を急いで来た...
直木三十五 「南国太平記」
...人々がそれに躓くためにつくられてゐるやうに思はれる...
フランツ・カフカ 中島敦訳 「罪・苦痛・希望・及び眞實の道についての考察」
...「躓く人間は箒いて捨てるほどありますからね...
林芙美子 「浮雲」
...慌てて石に躓く事がある事を知っているからだ...
葉山嘉樹 「坑夫の子」
...どこで躓くか知れたものでない...
久生十蘭 「ノア」
...躓くような片言である...
牧逸馬 「双面獣」
...草に躓くのかな? 息苦しさうに...
牧野信一 「駆ける朝」
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