...一特長ある詩ならば日夕愛誦に資するに躊躇せずと...
石川啄木 「閑天地」
...私はちつとも躊躇せずに書きませう...
伊藤野枝 「ある女の裁判」
...で、ド・ロマは、躊躇せずに、自分の指を円筒の前に持つて行つた...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...しかし車夫は老女の言葉を聞くと少しも躊躇せず...
魯迅 井上紅梅訳 「些細な事件」
...白いものは、併し、少しも躊躇せず、黙ったまま、宙を浮く様に進んで行く...
江戸川乱歩 「悪霊」
...思惟したるの證左なりと信ずるに躊躇せず...
イー、エー、ゴルドン 高楠順次郎訳 「弘法大師と景教との關係」
...躊躇せずそれをまたひつくりかへして眺めたのである...
太宰治 「陰火」
...馬場は躊躇せず、その報いられなかった世界的な名手がことさらに平気を装うて薄笑いしながらビイルを舐(な)めているテエブルのすぐ隣りのテエブルに、つかつか歩み寄っていって坐った...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...しかも躊躇せずにKは上つて行つたが...
田山録弥 「くづれた土手」
...余は此点に於て新内閣の成立を祝するに躊躇せず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...僕はその方へ躊躇せずに近づいて行つた...
堀辰雄 「風景」
...全く躊躇せず撃ったので...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...小柄な特殊専門家は少しも躊躇せずこの水を飲んだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の川」
...彼は少しも躊躇せずに娘に男と別れさせ...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...三田は躊躇せずに入つた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...それでも忙しい中を躊躇せず行ってもよいと言ってくれたのは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...余りに穿(うが)ち過ぎたる不自然の観察なりと信ずるに躊躇せず...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...おれは躊躇せずにこの突発の勧誘に応じてしまつた...
與謝野寛 「素描」
便利!手書き漢字入力検索