...枕を天井(てんじょう)へ蹴上(けあ)げたりした...
芥川龍之介 「早春」
...ようやくとまったバスの横腹を力まかせに蹴上げた...
太宰治 「秋風記」
...足を挙げてその脾腹(ひばら)と思うあたりを力一杯蹴上げてくれた...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...また左足を挙げて蹴上げてくれた...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...蹄が蹴上げる雪の塊りを...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「グーセフ」
...レヴユーの舞台で踊子の足を蹴上げて踊る姿を見詰めたり...
永井壮吉 「人妻」
...猫を一匹つかみ殺して、虫も殺さぬ娘を一人絶え入らせるだけの程度がせいぜいで、その前の晩か、後の晩かに、さほどの乱刃が月光の下に行われた京の天地とは……およそ方角の異った方へ、ひとり朧(おぼ)ろげな足どりをして、しょんぼりと、月夜の下に見えつ隠れつして、ふらふらと辿(たど)り行くのは、三条から白川橋、東海道の本筋の夜の道、蹴上(けあげ)、千本松、日岡(ひのおか)、やがて山科(やましな)...
中里介山 「大菩薩峠」
...米友は蹴上(けあげ)...
中里介山 「大菩薩峠」
...犬つころのやうに雪を蹴上げて飛んで來たのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...狂った馬が後脚を蹴上げるように...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...近代史上に蹴上げている...
夢野久作 「暗黒公使」
...苦痛が増せば増すほど子は苦痛を与へる母を蹴上げて逃げるのは定つてゐる...
横光利一 「絶望を与へたる者」
...はや蹴上(けあげ)近くにさしかかっていた...
吉川英治 「私本太平記」
...蹴上の中腹にある大きな榛(はん)の木の方へ駈けて行った...
吉川英治 「私本太平記」
...蹴上(けあげ)を境に...
吉川英治 「私本太平記」
...蹴上(けあげ)をくだって...
吉川英治 「私本太平記」
...自身は蹴上(けあげ)の下から道を曲って...
吉川英治 「新書太閤記」
...武松の柄(つか)の手をばッと間髪に蹴上げていた...
吉川英治 「新・水滸伝」
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