...それからは、殴る、打つ、蹴るで、瀕死の状態に陥ってしまったが遂に謝り状は書かずに朝迄頑張ってコブだらけの顔でビッコを引き乍らやっとのことで友人の家に辿り着いた...
浅沼稲次郎 「まあまあ居士の弁」
...旋盤(ろくろ)は足で蹴るので...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...踏む、蹴る、下駄で敲く、泥溝(どぶ)へ突仆(つきのめ)す...
石川啄木 「刑余の叔父」
...兩足で馬の腹を蹴ると同時に...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...佐渡の馬のよく蹴るのは...
江南文三 「佐渡が島のこと」
...無学な役人と同じやうに市民を蹴るものだといふ事を知つてゐる馬子は...
薄田泣菫 「茶話」
...例の警官達から「打つ蹴る殴るの暴行」を働かれたというのである(東朝七月三十一日付)...
戸坂潤 「社会時評」
...つい弱腰をはたと蹴ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここでは豪奢で粋な二輪馬車につながれた美しい馬が前足で地面を蹴る姿が見られ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...私のことを足が折れるくらいに思いっきり蹴ることだって出来るんだ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...今夜も又木戸番か何たら事だ面白くもないと肝癪まぎれに店前(みせさき)へ腰をかけて駒下駄のうしろでとん/\と土間を蹴るは二十の上を七つか十か引眉毛(ひきまゆげ)に作り生際...
樋口一葉 「にごりえ」
...直ぐに梯子を巻きあげて呉れといふ合図のために窓の端をこつ/\と蹴ると額にでもその爪先があたりさうだつた...
牧野信一 「女優」
...仙太 (走り寄って)あ! 兄さん! 兄さん!代役 控えませいっ!(仙太の腰を蹴る)喜平 (続いて土手へ上って来そうにゾロゾロ顔を出した見物...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...ケンケンも元は蹴ることを意味していたのかも知れぬが...
柳田国男 「こども風土記」
...襟がみをつかむ、腕をねじあげる、そして、蹴る、蹴倒す、ふみつける...
吉川英治 「江戸三国志」
...聞き馴れない、洋式の号令、小銃の射撃、馬蹄(ばてい)がぽかぽかと、土を蹴るのも、終日聞こえてくる...
吉川英治 「松のや露八」
...九どこかで蹴鞠(けまり)を蹴る音がしていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...いって足をあげて床をどんと蹴る...
モーリス・ルプラン 菊池寛訳 「奇巌城」
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