...何の為にわたしを苦しめるのか?棘(とげ)のある鞭(むち)を蹴ることは決して手易(たやす)いものではない...
芥川龍之介 「西方の人」
...ゴト/\破目板を蹴る音を聞きながら...
石川啄木 「天鵞絨」
...佐渡の馬のよく蹴るのは...
江南文三 「佐渡が島のこと」
...あと脚で砂を蹴るにしたところでそのきっかけがなくて弱っていた形だった...
谷譲次 「踊る地平線」
...そこではかれ等は終夜馬の羽目板を蹴る音を聞くといふ話で...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...それから地面に引きずり倒して、踏む蹴る、いや大変な騒ぎです...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「女房ども」
...それは蹴ることでした...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...足で岩を蹴るようにして浮き上ってくる...
中谷宇吉郎 「真夏の日本海」
...「飛べツ」「合點」宙を蹴ると見えた六本の脚...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...叫び声、殴る響、蹴る音が、仄暗いプラットフォームの上に拡げられた...
葉山嘉樹 「乳色の靄」
...馬の蹄(ひづめ)の地を蹴る音とが...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...空を蹴る(破れ靴が虹のやうに飛んで...
牧野信一 「朝居の話」
...天井を蹴るやうに動かせてゐた...
牧野信一 「痴日」
...」私は、何んな行にラインを附けたか忘れたが、あの主人公の英国紳士が、はぢめはそのやうに優しい心づかひのもとに彼女を引き伴れて旅に出たのであるが、稍行くと驢馬は決して歩かない、寄ん所なく腕をあげて一撃を喰はせる、と五六歩は歩くが、忽ち止つてしまふ、また一撃――五六歩……紳士は業を煮やし、見得も外聞も忘れて、満身の力を込めて擲る、蹴る、喚く――何のための旅行だか解らなくなつてしまひ、悲しくなる...
牧野信一 「読書と生活」
...蹴る撲(なぐ)る唾を吐きかける...
吉川英治 「剣難女難」
...蹴るように脱ぎすてて...
吉川英治 「新書太閤記」
...さらに蹴る...
吉川英治 「新・水滸伝」
...蹴ることをあきらめたので...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??