...それからは、殴る、打つ、蹴るで、瀕死の状態に陥ってしまったが遂に謝り状は書かずに朝迄頑張ってコブだらけの顔でビッコを引き乍らやっとのことで友人の家に辿り着いた...
浅沼稲次郎 「まあまあ居士の弁」
...羽目板を蹴る音がゴト/\と鳴る...
石川啄木 「天鵞絨」
...馬といふものは人を蹴るものだといふ事に気が注(つ)いて...
薄田泣菫 「茶話」
...意気がったような長い縞の前垂を蹴るようにして蓮葉に歩き出すと...
徳田秋声 「足迹」
...「店先へ腰をかけて駒下駄(こまげた)のうしろでとんとんと土間を蹴るは二十(はたち)の上を七つか十か引眉毛(ひきまゆげ)に作り生際(はえぎわ)...
永井荷風 「桑中喜語」
...足で岩を蹴るようにして浮き上ってくる...
中谷宇吉郎 「真夏の日本海」
...伏籠の天井を蹴るので...
久生十蘭 「春の山」
...蹴るように椅子を離れて...
牧逸馬 「双面獣」
...足を軽く蹴るように動かし動かし...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神童」
...その他の役人は刑場に居残っているらしい)仙太 (走り寄って)あ! 兄さん! 兄さん!代役 控えませいっ! (仙太の腰を蹴る)喜平 (つづいて土手へ上って来そうにゾロゾロ顔を出した見物...
三好十郎 「斬られの仙太」
...蹴るといふ手荒なことはしなかつた...
室生犀星 「めたん子傳」
...ケンケンも元は蹴ることを意味していたのかも知れぬが...
柳田国男 「こども風土記」
...馬をはなせ!」鐙(あぶみ)をなげて馬の口取をしたたかに蹴る...
山本周五郎 「死處」
...馬の嘶(いなな)き声と板を蹴る音が聞えましたから...
夢野久作 「暗黒公使」
...馬蹄(ひづめ)に土を蹴るやいなや...
吉川英治 「三国志」
...鞠を蹴る伎(わざ)の十分の一でも...
吉川英治 「新書太閤記」
...打(ぶ)つとも蹴るともなさらないのです』『……はははは...
吉川英治 「夕顔の門」
...一羽の鴉が松の枝からフラツとまひおりて來て犬の背を蹴る如くにして向うにゆく...
若山牧水 「鴉と正覺坊」
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