...それからは、殴る、打つ、蹴るで、瀕死の状態に陥ってしまったが遂に謝り状は書かずに朝迄頑張ってコブだらけの顔でビッコを引き乍らやっとのことで友人の家に辿り着いた...
浅沼稲次郎 「まあまあ居士の弁」
...猫でも押し込んでポンと蹴る位が関の山であろう...
石川欣一 「山を思う」
...信吾は再静子を蹴る...
石川啄木 「鳥影」
...亂暴に靜子を蹴る...
石川啄木 「鳥影」
...さア、それから撲る、突く、蹴る、踏む、猛り狂ったように暴れまわるのです...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...意気がったような長い縞の前垂を蹴るようにして蓮葉に歩き出すと...
徳田秋声 「足迹」
...蹴る...
夏目漱石 「虞美人草」
...蹴るの大騷ぎだつたさうで」「取逆上(とりのぼせ)て自害するといふこともありさうだぜ」「それも考へましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...つまり、大臣に面会したときには、できるだけ、わかりやすい言葉で用件を伝えておいて、別れぎわに、一つ、大臣の鼻をつまむとか、腹を蹴るとか、腕をつねるとか、なんとかして、約束したことは忘れないようにさせるのです...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...そなたはお船頭の扱いで、栄耀をしているから気がつかなかったろうが、この船の水夫どもは、わしらが乗ったのを縁起悪がり、ちょっと甲板に出れば、後から蹴る、棒切を投げつける、突っころばすやら水をかけるやら、この間などは、控綱に触ったというばかりに、猫吊しにして海へ投げそうにした...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...汝は年にただ一期と言いもあえず馬怒りて神の面を蹴る...
南方熊楠 「十二支考」
...赤い更紗の重くひろい裾(ユーブカ)を蹴るように歩き...
「赤い貨車」
...倒れる相手の肩の辺を蹴る)これでもかつ! (と...
三好十郎 「地熱」
...殴る蹴るの乱暴にも限度がある...
山本周五郎 「風流太平記」
...」イミタチオンの宮子の靴先が軽く甲谷の靴を蹴るたびに...
横光利一 「上海」
...多勢の荒くれどもは、その襟(えり)がみをつかみ、蹴る、撲(なぐ)る――の存分を振舞いながら、渚(なぎさ)のほうへ引きずって行った...
吉川英治 「新書太閤記」
...さらに蹴る...
吉川英治 「新・水滸伝」
...と何か蹴るような響きがするので...
吉川英治 「宮本武蔵」
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