...蹌踉と跛行の脚を曳きて行く...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...蹌踉(そうろう)としてアーチを潜(くぐ)った高柳君はまた蹌踉としてアーチを出(いで)ざるを得ぬ...
夏目漱石 「野分」
...僕は港の方へ行かう空氣のやうに蹌踉として波止場(はとば)の憂鬱な道を行かう...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...珈琲店 醉月坂を登らんとして渇きに耐へず蹌踉として醉月の扉(どあ)を開けば狼藉たる店の中より破れしレコードは鳴り響き場末の煤ぼけたる電氣の影に貧しき酒瓶の列を立てたり...
萩原朔太郎 「氷島」
...蹌踉として父の居る上州の故郷に歸る...
萩原朔太郎 「氷島」
...而もなほありあまる愛着と未練と淫情と臆病とに後髪(うしろがみ)を絶えず曳かれつつ蹌踉として進むに進めぬ惨(みじ)めさ...
室生犀星 「愛の詩集」
...蹌踉として起きて来た...
若山牧水 「木枯紀行」
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