...高城は両踵(かかと)をそろえて宇治に挙手の敬礼をした...
梅崎春生 「日の果て」
...二三度靴の踵(かゞと)で地面(ぢべた)を蹴つてみせた...
薄田泣菫 「茶話」
...直ちに踵で来る可きを約す...
高木敏雄 「比較神話学」
...踵(かかと)をおろして幽(かす)かなお辞儀をした...
太宰治 「メリイクリスマス」
...銀座通に出るに道普請にて泥濘踵を没す...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...せっかくこれまで来た踵(きびす)を返そうといたしましたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...踵(きびす)をめぐらしかけたが...
夏目漱石 「三四郎」
...踵(かゝと)でなくて仕合せだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...脛から踵を包むように庭石の上に腰をかけました...
野村胡堂 「裸身の女仙」
...足の踵(かかと)のように堅い手の皮を持った...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...韻律もなく調子はづれに銀の踵鉄(そこがね)が鳴つた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...此春迄は両足蹈みのばせば左の足の踵は右の足のくる節に届きしを...
正岡子規 「病牀瑣事」
...而も、その靴が、子供らしい尨犬(むくいぬ)のようなのではなく、細く、踵がきっと高く、まるで貴婦人の履き料のような華奢な形のものなのである...
宮本百合子 「思い出すかずかず」
...もっと多くの快感をもって指からでも踵からでも子供たちを産み出してほしいと思うくらいだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...水の中で踵をあげた...
山本周五郎 「青べか物語」
...彼の放っている偵察は刻々と踵(きびす)を次いで何事かを告げている...
吉川英治 「上杉謙信」
...もう蛾次郎の踵(かかと)をつかまえた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...弁円の踵(くびす)の先から満身へ燃えあがった...
吉川英治 「親鸞」
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