...人生に対する路傍の人に過ぎない...
芥川龍之介 「芋粥」
...智的貪慾(どんよく)を知らない青年はやはり彼には路傍の人だった...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...葉子に離れて路傍の人の間に伍(ご)したらそれこそ狂気になるばかりだろう...
有島武郎 「或る女」
...許宣はなんだかもう路傍の人ではないような気がしていたが...
田中貢太郎 「蛇性の婬」
...されば路傍の人に過ぎない源太夫が父の位牌を拝んでくれたのを見て...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...なんともいえぬ不調和――その不調和が路傍の人々の閑(ひま)な眼を惹(ひ)くもととなった...
田山花袋 「少女病」
...唄をうたつて路傍の人の施与(せよ)を乞ふてゐるを目にした...
田山録弥 「脱却の工夫」
...而もそういう私の眼は単なる路傍の人を見る眼とは違っていた...
豊島与志雄 「理想の女」
...これらの子供連を路傍の人とも思えないでいると不意に...
中里介山 「大菩薩峠」
...全く路傍の人ではなかったことを...
中里介山 「大菩薩峠」
...路傍の人以外に何でもありはしないではないの...
林芙美子 「新版 放浪記」
...こっちからも路傍の人以外に...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...やがて文学を断念放棄して今日では全くにその消息を詳にしないほどの路傍の人とはなつてしまつた...
正岡容 「旧東京と蝙蝠」
...路傍の人を見るほどの眼つきもせずに歩み去った...
山本周五郎 「その木戸を通って」
...いわば路傍の人間だが...
吉川英治 「黒田如水」
...当時の状を目撃した路傍の人の声だった...
吉川英治 「私本太平記」
...路傍の人がたくさん見に出かけていた...
吉川英治 「源頼朝」
...路傍の人たちの錯覚(さっかく)だった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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