...砂きしみのする引戸を開くとがやがやと廊下に飛びだす子供らの跫音(あしおと)がうるさく聞こえだした...
有島武郎 「星座」
...跫音(あしおと)がしなかったなぞと...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...空谷(くうこく)の跫音(きょうおん)といおう乎...
内田魯庵 「明治の文学の開拓者」
...此方(こなた)を指(さ)して近づく人の跫音(あしおと)に...
高山樗牛 「瀧口入道」
...新三郎は跫音(あしおと)をしのばせながら...
田中貢太郎 「円朝の牡丹燈籠」
...佐藤秀子さんですね」「年は幾歳(いくつ)です」「二十歳(はたち)になります」そこへ跫音(あしおと)がして...
田中貢太郎 「女の首」
...表を通る人の跫音(あしおと)が...
徳田秋声 「新世帯」
...遠くの方でその跫音が聞こえるなり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...ヘルマンは跫音(あしおと)を忍ばせながらそのそばを通り過ぎた...
プーシキン Alexander S Pushkin 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...索索たる彼の跫音を聽いた...
三好達治 「霾」
...人の跫音や馬のいななきが聞えだした...
吉川英治 「三国志」
...その跫音も、吹雪の吠えにすぐ掻き消え、小屋の灯はまたすぐもとの寂寞(せきばく)に返ってゆく...
吉川英治 「新・水滸伝」
...おそろしく迅い跫音はもう闇のうちへ遠くかくれていた...
吉川英治 「親鸞」
...人の跫音(あしおと)がとまった...
吉川英治 「親鸞」
...小さい娘の跫音(あしおと)だ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...のろい跫音(あしおと)を梯子段(はしごだん)に消して...
吉川英治 「松のや露八」
...明らかな跫音が、家の外にも家の奥にも聞えた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...この養生所の裏山の方で人の跫音(あしおと)がした...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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