...右手の方の窓を開けて跨ぐと...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...家の閾(しきい)を跨ぐまでは可なり元気に歩きましたね...
谷崎潤一郎 「紀伊国狐憑漆掻語」
...広間の閾を跨ぐや否や...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...閾を跨ぐや否や彼女に一個の封筒を指し示しながら...
――モウパンサン―― 辻潤訳 「頸飾り」
...然し、家の閾を跨ぐと、私の心はまた陰鬱になるのであった...
豊島与志雄 「理想の女」
...この敷居を跨ぐな」「はい」「お父様」綱手は...
直木三十五 「南国太平記」
...垣根は、茂った葉で、一度跨ぐと、裾がぐしょぐしょになった...
直木三十五 「南国太平記」
...離屋の敷居を跨ぐと同時に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...傍にいてうまくやりますから」五三十郎がお迎火の煙を押跨ぐようにして土間へ入って行くと...
久生十蘭 「生霊」
...何もかも鳧をつけてしまはにやなんねえだよ!」パラースカは家の閾を跨ぐがはやいか...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...」と彼は踏段を跨ぐやうに場所をあけ乍ら云つた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...その門の敷居を跨ぐと...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...ふと跨ぐ水溜りに映つてゐる雲の色に立ち停るまでになつて來た...
横光利一 「榛名」
...跨ぐズボンの股間から純白のいぶきが胸に噴き上り...
横光利一 「旅愁」
...長江を跨ぐがごとく布陣し...
吉川英治 「三国志」
...ダンフォースと私は翌日行った山脈を跨ぐ恐怖の飛行についてほとんど語らなかったのだ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...覆いかぶさる石造りの建物や上空を跨ぐ橋のため全体がちょっとしたトンネルと呼んでもよいものになっていたはずだ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...そこから通路を跨ぐ橋が空中に延びていた跡があり...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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