...芭蕉は「虚栗(みなしぐり)」(天和三年上梓)の跋(ばつ)の後に「芭蕉洞桃青」と署名してゐる...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...ジャコビン党の跋扈となり...
大隈重信 「日支親善策如何」
...さて、本書刊行の成れるに及びて、跋文なし、人に頼まむ暇はなし、よし/\、この文を添へもし削りもして、その要とある所を摘みて跋に代へむ、など思ひはかりたりしに、今は、日に/\刊行の完結を迫られて、改むべき暇さへ請ひがたくなりたれば、已むことを得ずして、末に年月を加へて、淨書もえせずして、全文をそのまゝに活字に物することゝはなりにたり...
大槻文彦 「ことばのうみのおくがき」
...略奪者たる大貴族の跋扈(ばっこ)した幾世紀かが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...下の者が跋扈して上の者が屏息するといふのですから...
内藤湖南 「應仁の亂に就て」
...即ち、明治の末期より、大正、そして現在へかけての自然主義文学の輸入、跋扈(ばっこ)、従って極端なる、異常事件の軽蔑、興味の否定、そのために、日本の文芸は畸形(きけい)的発達を遂げた...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...実施の時代にはえて低級の事が跋扈(バツコ)する...
中原中也 「芸術論覚え書」
...津田は重ねて跋(ばつ)を合せる態度に出た...
夏目漱石 「明暗」
...以上を跋文の形として...
萩原恭次郎 「純情小曲集」
...けれども日本のいちごは畑につくつて食卓に上すやうに仕組まれぬから遂に西洋種ばかり跋扈(ばっこ)するのだ...
正岡子規 「墨汁一滴」
...而(しか)していわんやまたザラに世上に跋扈(ばっこ)する道で聞き塗(みち)に説く輩においてをやだ...
南方熊楠 「十二支考」
...今の内は社会に制裁がないから幇間的(ほうかんてき)文学や軽業的(かるわざてき)文学が跋扈(ばっこ)しているけれども他日社会が規律的に整頓(せいとん)して文字(もんじ)を読まず精神を読むという時代になったら大原君の如き人が最も尊崇(そんすう)を受けるだろう...
村井弦斎 「食道楽」
...張従正(ちやうじゆうせい)が儒門事親(じゆもんじしん)の跋文...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...その目(もく)を挙ぐれば、煩悶異文弁(はんもんいぶんべん)、仏説阿弥陀経碑(ぶっせつあみだきょうひ)、春秋外伝国語跋(ばつ)、荘子注疏(そうしちゅうそ)跋、儀礼跋、八分書孝経(はちふんしょこうきょう)跋、橘録(きつろく)跋、冲虚至徳真経釈文(ちゅうきょしとくしんきょうしゃくぶん)跋、青帰(せいき)書目蔵書目録跋、活字板左伝(さでん)跋、宋本校正病源候論跋、元板(げんはん)再校千金方(せんきんほう)跋、書医心方後(いしんほうののちにしょす)、知久吉正翁墓碣(ちくよしまさおうぼけつ)、駱駝考(らくだこう)、(たんたん)、論語義疏跋、告蘭軒先生之霊(らんけんせんせいのれいにつぐ)の十八篇である...
森鴎外 「渋江抽斎」
...愚かなる精(くわ)しい智慧の無遠慮な跋扈(ばっこ)にあるであろう...
柳宗悦 「工藝の道」
...『古琉球』の跋には...
柳田国男 「故郷七十年」
...石版摺(ずり)の裸体画が一時絵双紙屋の店頭に跋扈(ばっこ)し...
山本笑月 「明治世相百話」
...保守的反動的な偏狭な精神を跋扈せしめたということである...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
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