...ここに見る石鬼(いしおに)の樋嘴(ひさき)は石葺屋根(いしぶきやね)の水を吐き出して、臺(うてな)に、窓に、隅折上(すみをりあげ)に、鐘樓に、櫓に、軒に、足場に、この入り雜つた深穴(ふかあな)へ落すのだ...
ルイ・ベルトラン Louis Bertrand 上田敏訳 「石工」
...屋根の下へ張り出された足場には...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...互いに相手を足場に踏まえて積み重なってゆく有様も出てきた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「可愛い女」
...そして日本の各種のインテリゲンチャは日本の真の文化の躍進をば大衆の名に於て又大衆の足場に於て実現せねばならぬ役割におかれているが...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...大衆という足場に立つことなしに一体どういう文学的進歩をなし得るだろうか...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...世界はその途方もないことを足場にして立っているんだから...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...逃がすな」それと見た博徒や破落戸(ならずもの)の連中は同じように丸太を足場にして...
中里介山 「大菩薩峠」
...隣の家――今改築中の足場に組んだ建物――にスレスレになっておりますから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あの足場に登ったんだよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それにもう一つ――」「?」平次は足場に近づいて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...清五郎が落ちた後で樣子を見に行くやうな顏をして窓から出て踏板を直したのだ――足場に脇差を縛つた繩は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...へっついを足場にその引窓から屋根の上に出た...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...踊り舞臺の足場に登り...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...しかも根柢(こんてい)の足場に於て...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...足場になる樹々の根瘤が選まれてゐた...
牧野信一 「籔のほとり」
...此地や鄭家屯を足場にして奥地へ進んで行くと聞いた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...どこも狭隘(きょうあい)な足場に立ってごッた返しの状だった...
吉川英治 「私本太平記」
...足場にして乗っている板へ手をかけながら...
吉川英治 「宮本武蔵」
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