...いわゆる文化民俗の発達史が跨がっている一万年足らずの間における進歩はもちろん有史以前のそれに比べてははるかに著しいものにちがいない...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...「お前はけちな雇ひ人根性(こんじやう)でをるのか?」「‥‥」「おれに二千五百圓足らずもつぎ込ませて置いて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...それに母と二人のことで手は足らず...
上村松園 「昔尊く」
...慢つたり衒つたりするに維れ日も足らずといふやうになる...
内田魯庵 「家庭の読書室」
...辨天瀧にだに比するに足らず...
大町桂月 「冬の榛名山」
...幾らか物足らず思つたものだ...
薄田泣菫 「魚の憂鬱」
...保険金の内借りまでしてまだ足らず...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...露伴に負けぬ氣で二十一歳迄にはと思つてゐた其歳ももう半年足らずのうちに來る...
高濱虚子 「俳諧師」
...岸光景(みつかげ)等十人足らずの諸氏でありました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...しかも月足らずで...
辰野隆 「芸術統制是非」
...その他高杉に与うるの書、久坂に与うるの書の如き、互に切磋(せっさ)、砥(しれい)、感激、知己の意を寓するもの、一にして足らず...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...それにも飽(あ)き足らず...
夏目漱石 「虚子君へ」
...二寸足らずの(たなご)や青鱚(あおぎす)を釣って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この崎から伊勢の港湾までは五里足らずだから...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...此鳥は高飛せずとて悦ぶ者あるも感服するに足らず...
福沢諭吉 「女大学評論」
...されば猴の特に大きなのを大神とせるも怪しむに足らず...
南方熊楠 「十二支考」
...祖母には二十編足らずの漢文集があって『南望篇』と題して父が清書したものが家に伝わっていた...
柳田国男 「故郷七十年」
...背は四尺に足らず...
吉川英治 「親鸞」
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