...処々足がかりの段のある坂を縫って...
泉鏡花 「悪獣篇」
...足がかりのない山腹の巌(いわ)から巌へ木をわたしてしつらえた桟道(かけはし)には...
田中貢太郎 「陳宝祠」
...足がかりの話が、いつしか、二人の心の繋がりともなっていました...
豊島与志雄 「高尾ざんげ」
...スケート・リンクの真中に足がかりが出来たようなものでしたが...
豊島与志雄 「高尾ざんげ」
...足がかりの岩石が突出している...
豊島与志雄 「高千穂に思う」
...二度目は自信を持てなかったその岩角の斜めについた足がかりを...
中里介山 「大菩薩峠」
...手がかりも足がかりもありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ペリー来航いらい一貫してもっていた「日本を足がかりにしたアジア進出」という年来の野望をとげようとするこんたんであったといえる...
服部之総 「黒船来航」
...そろそろと足がかりになるものを探して見たが...
久生十蘭 「一の倉沢」
...あれこれ思いめぐらす足がかりがこちらには何一つないのであった...
本庄陸男 「石狩川」
...それの足がかりに連盟なんかやっているんでしょう? カムバックができたとなると...
三好十郎 「冒した者」
...ユカのデコボコに足がかりを求めて指が地面をひっかいたりしている...
三好十郎 「胎内」
...淺吉は裏手の足がかりになる納屋に飛びうつり...
室生犀星 「命」
...足がかりにした見覚えのある塀際のムクの木から...
吉川英治 「江戸三国志」
...足がかりがなければ越えられないのが分った...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...これを足がかりとして...
吉川英治 「新書太閤記」
...だから尊氏が中原(ちゅうげん)へ出た軍需や足がかりの地は...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...彼は門前の捨て石を足がかりとし...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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