...ここを越ゆべからず...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...右 持藤原光俊秋までは富士の高根に見し雪をわけてぞ越ゆる足柄の關左從二位頼重旅衣しぐれてとまる夕暮になほ雲こゆる足柄の山いづれも...
大町桂月 「足柄の山水」
...二 山間の夜路徒歩して、栗生峠を越ゆ...
大町桂月 「上州沼田より日光へ」
...十五日、癸丑、晴、鶴岳放生会、将軍家御参宮、供奉人の行粧、花美例に越ゆ、檳榔の御車を用ゐらる...
太宰治 「右大臣実朝」
...ここに越ゆべからざる太い...
太宰治 「もの思う葦」
...其身其心に随うて彼山を越ゆることが出来るや否や...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...そしてこの作品をこしらえるおりの私の期待をはるかに越ゆることであるが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼は屋根職人の梯子(はしご)や足場を使ったのであろうか? しかしその道筋のうちにはほとんど越ゆることのできそうもないへだたりがあった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...華氏八十度を越ゆ...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...一つ越ゆればまた一つの難所――がある...
中里介山 「大菩薩峠」
...茲に發せずむば越ゆること難し...
長塚節 「草津行」
...蕨氏に導れて杉山を攀のぼるとて睦岡の埴谷の山はいばらつら足深(あふか)にわけて越ゆる杉山とよみけるがいたくあやまりたり...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...男子越ゆべしアルプスの嶮...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...またこれを越ゆる巨大な問題はない...
柳宗悦 「工藝の道」
...あまたの仲間の者とともに浜へ越ゆる境木峠を行くとて...
柳田国男 「遠野物語」
...大文字山を越ゆる松風の音までも気を呑み...
夢野久作 「白くれない」
...ゆうべもその香(にお)いにあくがれて自分は越ゆべからざる墻(かき)を越えた...
吉川英治 「親鸞」
...一歩其処を越ゆると片側はうす暗い森林となっていた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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